即動必遂 作者: 火箱芳文 出版社/メーカー: マネジメント社 発売日: 2015/03/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 本書は、書名の通り、東日本大震災の際に陸上幕僚長の地位にあった火箱もと 陸将が、当時を振り返って書いた著書です。興味深いのは、著者が陸上自衛隊のトップとして、隊員の口内炎を心配するほどの配慮をしながら、同時に隊員に「決死隊」や「特攻」のような危険極まりない命令をだす覚悟をしつつ、部下の命と市民の命をともに守ろうと奮闘している点です。 発災直後の判断 本書は発災の瞬間から始まります。まず驚くのは、著者の判断のものすごい速さです。発災し、エレベーターが動かないので、著者は階段を11階から4階まで駆け下ります。 何をなすべきか。頭の中もフル回転していた。 「生存確率が高い72時間以内に、被災地に大部隊を送り込む。」 「東北方面隊だけでは人数が足りない。五