東京都の小池知事は今月20日に開会した都議会の定例会で、客が行う迷惑行為や悪質なクレームなどの「カスハラ」を防ぐための条例の制定に向けた検討を進めることを明らかにしました。 都によりますと、「カスハラ」を防ぐための条例が制定されれば全国で初めてだということです。 「カスハラ」の問題が深刻化しているとして、都は去年から対策会議を設けて大学教授や労働団体の担当者などが議論を行い、この中では、条例の制定に伴う罰則について「罰則を設けることでその範囲から外れた行為が許される認識が広まってしまう」とか「罰則に該当する具体的な行為を決めるには時間がかかる」などの意見が出されました。 都は、こうした意見を踏まえて、現時点では罰則を設けない方向で検討していて、27日の都議会の代表質問などで議論し、早期の条例案の提出を目指すことにしています。