「今期末で2~3割、2015年時点では半分近くを無線LANなどにトラフィックオフロードしないと、携帯網がオーバーフローしてしまう」(KDDIの田中孝司社長)---。 市場のスマートフォンやモバイルブロードバンドへの急激なシフトによって引き起こされたモバイルトラフィックの急増は、世界中のモバイル通信事業者の頭を悩ませている。その打開策として、モバイル通信事業者による携帯網から無線LAN網へのトラフィックオフロードの取り組みが盛んになってきた。 モバイルトラフィックは1年で2倍増という総務省の調査結果 では一体、どんな勢いでモバイルトラフィックは増えているのか。総務省はその実態を把握するために、2010年から日本の移動体通信事業者5社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル、UQコミュニケーションズ)と協力して、パケット通信のトラフィック量の調査を実施している。各移動体通