中国北方に10世紀にできた遼王朝で使われた「契丹(きったん)文字」の冊子と石碑がロシアとモンゴルで相次いで見つかったと中国や大谷大(京都市)の研究者が30日、東京都内で発表した。契丹文字は多くが未解明。「冊子が見つかったのは初めて」としており、解読への期待が高まっている。 発表した松川節大谷大教授らによると、契丹文字は漢字を参考にしたとされる「大字」と、これとは別の「小字」があり、今回の史料はいずれも大字で書かれていた。 冊子は、ロシア科学アカデミーの研究所の図書館に保管されていたが、中国社会科学院の孫伯君研究員が契丹文字だと指摘した。麻紙に記され、全部で80ページほど。1ページに6行、1行20字程度あった。 松川教授らのグループは、モンゴルのゴビ砂漠に立つ石碑(高さ約180センチ)が契丹文字で記されているのを昨年、発見した。文字は縦書きで7行、150字ほどあった。墓誌以外の碑文に記されて