「二次創作」という言葉の下で、パロディは主に同人誌の分野で盛んに行われている。二次創作の同人誌がどれだけ存在するかは、ある意味、原点となる作品の人気の指標としての側面も持っている。 さて、今回紹介するのは、まだ「二次創作」なんて言葉もなかった時代の、パロディ漫画をまとめた一冊である。発行元の奇想天外社は三度にわたって出版元を変えながら続いたSF専門誌「奇想天外」の第二期の出版元である。この雑誌は、曽根忠穂を編集長に1974年に盛光社から創刊するも10号で休刊。76年、奇想天外社が設立され曽根が引き続き編集長に就任するも81年に奇想天外社が倒産すると共に、77号目で休刊。曽根は、今度は大陸書房に入社し、87年から隔月刊で「小説奇想天外」として復活を果たすも、12号目となる90年春号で休刊した。実質三期にわけられる「奇想天外」だが、もっとも熱かったのが奇想天外社発行の第二期の時代だ。小説面では
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