国内153の動物園や水族館などで構成する公益社団法人「日本動物園水族館協会」(JAZA、東京都)が、スイスに本部を置く「世界動物園水族館協会」(WAZA)から、会員資格を停止されたことがわかった。 国内の水族館が、和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを購入していることが理由とされ、改善されなければ今月中に除名になるとの通告を受けたという。 国内の水族館の多くはイルカの供給を同町に頼っており、集客力の高いイルカが確保できなくなることから、「WAZAの通告は納得できない」とする意見が強い。一方、WAZAのネットワークを使って海外の動物園と希少種などをやり取りしている動物園側は、「動物の入手に支障が出る恐れがある」として、除名は避けるべきだとの考えだ。両者の溝は埋まっておらず、JAZAは近く、加盟する全施設の意向を確認したうえで、最終判断する。