『ガンになる人ならない人』 1-2 発ガン遺伝子によるガン化の機構解明(4) [ 甲田療法 ] 『ガンになる人ならない人』甲田医院院長・甲田光雄春秋社(2006年1月20日第1刷発行)--------------------------------------------------------- フード博士はこの研究の成果を昭和五七年一〇月三〇日、京都市で開かれた生命科学シンポジウムで発表されました。 つぎにその内容を、少しくわしく説明しておきましょう。 一般にウイルスや細菌などの異物が体内に侵入すると、白血球の一種であるB細胞(骨髄由来性のリンパ球のこと)が抗体をつくり、異物の処理にあたります。 フード博士は、このBリンパ球の遺伝子について研究しておられるのです。 四年前に、骨髄腫になったネズミのBリンパ球の染色体の中で、一二番目の構造が正常なBリンパ球とは全く違っているのを