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  • The Culture of Fear (誰が煽っているのだろう) - 感染症診療の原則

    米国でベストセラーとなったThe Culture of Fearは日語訳があって(『アメリカは恐怖に踊る』)amazonで中古をみつけることができました。著者はもともとジャーナリストであった、南カリフォルニア大学教授→現在はオレゴンの大学の学長をしているBarry Glassner教授。 メディアによって煽られた不安によって、望ましくない行動をとる、という米国社会の問題を扱うです。 p.231からが 恐怖の予防接種『ワクチンルーレット』 です。 (略) "問題の騒動がはじまったのは、正確に言えば1982年4月19日の夜だった。その夜、ワシントンDCにあるNBC系列のWRCテレビが『DPT-ワクチン・ルーレット』と題する1時間のニュース・マガジンを放映。その瞬間、あらたな医学現象が誕生した。ワクチン後遺症である。 番組では、子どもへの接種が義務づけられているジフテリア、百日咳、破傷風の三

    The Culture of Fear (誰が煽っているのだろう) - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2016/04/12
    なんか絶句する。それでもアメリカは被害を低減する制度を作った。日本では?
  • HPVワクチン報道・ソース メモ と その周辺(2016年4月) - 感染症診療の原則

    ずっと書いていることですが、なぜか一部の報道はずっと「子宮頸がん予防ワクチン」という存在しないワクチンでの副反応の話として記事を書いています。これは「総称」です。 コーラはコーラでも、コカコーラとペプシコーラは別モノです。 醤油は醤油でも、ヤマサの醤油とキッコーマンの醤油は別モノです。 車は車でも、レクサスとアウディは別モノです。 抗菌薬は抗菌薬でも、いっぱいあります。 AとかBとかCとかDとかEF合剤とか。それぞれ別の薬。 高血圧の薬は高血圧の薬でも、いっぱいあります。 AとかBとかCとかDとか。それぞれ別の薬。 そもそも何の有害事象/副反応の話をしているのか?でありますが、「子宮頸がん予防ワクチン」という製薬会社のプロモーション/プロパガンダを連呼し続けている人たちは、話の質をよくわかっていないのだということがわかります。 HPVワクチンは2種類ありますので、GSKのサーバリックス(

    HPVワクチン報道・ソース メモ と その周辺(2016年4月) - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2016/04/04
    "(定番の)「不妊になる!」というものもまだ見かけます"最近も見た。"対立構造を煽る人や報道は、本来の支援の話に立ち返れなくなるかもしれないリスク、その加害側に立つ責任を常に考えたほうがよいとおもいます"
  • メディアが専門家に言わせたいこと - 感染症診療の原則

    昨年のエボラ騒動のときから、エボラは日に入ってくると思うか? と何度も質問を受けました。 入ってきてもおかしくはないけど、出国時検疫含めた外国に入らないための対策をギリギリまでやってるので、直行便もない日にはいる確率的にはゼロに近く、入ってくるならMERSでしょ、と話してたときはMERSはスルーされていました。 今週はMERSのといあわせばかりです。 MERSはどんな病気か感染経路から語ってくれ、という記者には、まずは"ずいぶん前から"公開されている厚生労働省のQ&Aを読んで、さらに質問があったら連絡ください、と伝えてあります。 なんとか語らせたい内容は、韓国の関係者に落ち度があった、医療機関が失敗をした、日でも起きかねない、厚労省の対応が十分でない、などの批判記事で、個人や社会を守る視点ではないことが残念です。 2012年からのとりくみをまずざっとレビューするところから始めればいい

    メディアが専門家に言わせたいこと - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2015/06/06
    "昨年のエボラ騒動のときry対策をギリギリまでやってるので、直行便もない日本にはいる確率的にはゼロに近く、入ってくるならMERSでしょ、と話してたときはMERSはスルーされていました"
  • ICNは見た! 空間"除菌"とその周辺 - 感染症診療の原則

    全国のICNがフル稼働するシーズンです。 皆様ICNを大切にしましょう。 金曜日の16:30くらいからは、魔の時間帯です。ここで「○○病棟ですけれども・・・」 「・・・・なななんでしょう」 「実は・・・」ということがよくあります。なぜ金曜の夕方なんだろう(ブツブツ)といいながら週末もせっせとするICN。 専従になったとたん年収が〜100万近くさがり(夜勤手当が減ります)、時間外業務も増え、という中奮闘中です。 最近は、近隣の医療機関や施設の支援も仕事です。 この時期は高齢者施設に出かけて、スタッフの勉強会の講師をしたりもしています。 そのようななかで「うわああああああ」となるようなお話は多々あり、おそらくICNでもちよったら数冊の単行がシリーズで出せるくらいの事件は各地でおきています。 今回はその1例(各地で経験されているお話ですが) とあるICN。あるところ(保育園だったり病院だったり

    ICNは見た! 空間"除菌"とその周辺 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2015/01/19
    "「スタッフがぶら下げている施設は、感染症対策を適切にしていない/わかっていない」という判断根拠に使えます"
  • 消えたペニシリン - 感染症診療の原則

    発見されたのは1928年。つい最近。 (14年後の2028年で100周年) 参考: A Happy Accident: Fleming’s Penicillin Pfizer 「世界を変えたカビ」 抗菌薬が広く使えるようになるまで、感染症でバタバタ人が死ぬような日常もあったわけですが、、新薬開発と耐性菌とのいたちごっこのこの時代に、「今でも安心してペニシリンでいける」感染症もあります。 それは東京や大阪でブレイク中の梅毒。 先進国でも世界でも「ベンザチンペニシリンの筋注」が第一選択薬です。 早期の治療で1回ですみますし、 内服では4週間 しかし、日にはありません。 正確には、あったけど消えた、わけです。 新薬がなかなか入ってこないため患者さんが困るような現象について、ドラッグラグといわれますが、そんなスゴいあったらしいお薬!ではなくて、基的なものがない、というあたり特別な悲哀が伴います

    消えたペニシリン - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2014/01/26
    "東京や大阪でブレイク中の梅毒""先進国でも世界でも「ベンザチンペニシリンの筋注」が第一選択薬です。ryしかし、日本にはありません。正確には、あったけど消えた"
  • ここからが正念場の風疹対策 - 感染症診療の原則

    妊娠中に風疹に感染した、風疹の人に曝露した女性の相談にのる2次医療機関があります。 そのひとつの三井記念病院産婦人科の小島先生のインタビューが再び掲載されていました。 そういえば・・・小児科の団体は熱心に対策をよびかけていますが、女性を守るということではその構成員のマジョリティが女性である看護協会とか助産師会は今、どんな動きをしているのでしょうね。 7月26日 NHK 生活ブログ 「先天性風疹症候群の母子支援態勢の整備を」 "産婦人科の医師のもとにも、不安の声が寄せられています。三井記念病院産婦人科の小島俊行医師のもとには、今年に入って13人から相談があり、このうちの9人は来月から12月にかけて出産する予定だということです" "小島医師は「生まれてくるお子さんやお母さんもケアしてもらう必要があると思いますし、そういう意味では、自治体や国、小児科の医師、関連した学会などがまとまって力を注いで

    ここからが正念場の風疹対策 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/07/30
    "日本は絶対的な効果のある予防介入をしていません"自分、かかった気がするんだが、確信が持てない。接種したほうがいいんかなあ。
  • 「先に抗体検査」でいいのか - 感染症診療の原則

    感染症の施策を決める時に専門家に相談をしているのかどうか、 その地域に専門家がいてちゃんと行政とつながっているのかわかりませんが、 でてきた「ごちそう」やそのタイミングをみて判断されてしまうのは事実。 風疹もそうですが、ある感染症が流行をしているときに、早く対処をしないと2次、3次、4次感染と感染のネットワークが拡大していくわけです。 専門用語(英語)では「地域でウイルスが循環している」といいます。 ウイルスのサーキュレーションです。 拡散してしまうと、そのフォローのために必要な労力も大きなものになっていきます。 あるレベルを超えるとそんな簡単には止められなくなる。それが感染症。 だから麻疹などは「1人でたらすぐ対処」として大騒ぎするのですが。 (まあ、借金だってすぐ返せば利息は小さいですが、長期に放置したら返すの大変!なじたいになりますし、肥満だって。。。以下略) 風疹は放置して感染させ

    「先に抗体検査」でいいのか - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/06/30
    "「先に検査→接種するかどうかきめる」が妥当なのは、周囲で流行がみられていない「平時」ry(アウトブレイク時)、接種が遅れたら発症してしまうかもしれないときに、まず先に検査しましょ!というのは間違"
  • ※数値修正 「風疹流行は日本国内だけでなく世界的な問題」 CDC - 感染症診療の原則

    Nationwide Rubella Epidemic ― Japan, 2013 まあ、毎日、編集部が血反吐を吐きながら戦っている風疹ですが 、ついに米国連邦組織からしっかり名指しで指摘されています。 情報は感染研のひとたちがまとめたのだそうです・・・ Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) June 14, 2013 / 62(23);457-462 http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6223a1.htm?s_cid=mm6223a1_w Editorial Noteで曰く: この流行の影響は「日だけでなく、国際的な問題・・」 風疹の流行をBlock出来ている米国地域で風疹が再度広がるのは輸入感染症・・と。 日から世界に広がる風疹の問題は、既に風疹を退治した国家は常に高いレベルでの

    ※数値修正 「風疹流行は日本国内だけでなく世界的な問題」 CDC - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/06/19
    "米国連邦組織からしっかり名指しで指摘""日本から世界に広がる風疹の問題""編集部が戦っているのはウイルスでなくて、日本の組織"最後の点を駄目押しする田村憲久(三重4区)厚労相まだ一万人発言。
  • 歴史に残る暴言 もしくは 救いの言葉か - 感染症診療の原則

    17日にCRSの当事者の人たちが厚生労働大臣あての文書を結核感染症課の人に渡したということはすでに報じられていましたが、17日の時点では大臣コメントはありませんでした。 そして、18日のぶらさがり会見では、すごいお言葉が! 「風疹はまだ1万人」 インタビュー動画はこちらでみることができます。 「ことしの風疹患者数、1万102人に 厚労相は財政支援に否定的」 お金もないしブツもない。 めちゃくちゃですね。そもそも感染症がなんだかわかってないみたいですね。ふざけんなーばかやろー的な反応をみた18日でした。 もちろん、大臣の意見は担当部署からレク後にきまってますから、行政担当部署のご意見ということかもしれませんが。 怖い国ですね。同じ省庁内では少子化対策とかいってんですよね? いや、まてよ。 これは「わざと」いったのではないか?とニュース深読みのさらに深読みをしてみました。 不作為責任で国をうっ

    歴史に残る暴言 もしくは 救いの言葉か - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/06/19
    "もっと炎上させて、不活化ポリオのときでさえしなかった緊急輸入にもちこむための外堀を自らうめているんだとしたら歴史に残る名言だった、、というstoryになるかも"そういう陰謀論を唱えたくなるくらいの異常発言。
  • 同じ事が東京で起きたら・・ボストンの不幸中の幸い - 感染症診療の原則

    NEJMの最新号からのコメント。「ボストンの不幸中の幸い」 •爆発が起きた時に、既に多数の救急隊員や警備員・警察官がマラソンの為に待機していた。 •マラソンの日≒マサチューセッツ州の休日だった。このため病院が混雑してなかった。 •爆発が午後3時という病院の勤務交代の直前の時間に起こったので帰るチームとこれから働くチームの両者が病院に居た。 • ボストンという街自身が7ヶもの外傷治療センター、多数の世界のトップクラスの病院を持ち、更に救急隊員が賢明な布陣・分布体制をとっていたので必要なマンパワーがすぐに得られた。 • 爆弾の性能が悪かった & 建物の外で起きたので爆発の圧力が拡散された。(戸内であったらもっと惨状に・・)更に周辺の建物が崩壊せず救出しやすかった。 •外傷治療専門家の世界では、イラクやアフガニスタンで経験を積んだ軍の外科医や救急医が次第に全米各地に知識を広めていた。 ・またボス

    同じ事が東京で起きたら・・ボストンの不幸中の幸い - 感染症診療の原則
  • 「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則

    とある診察室。 今日はどうされましたか? 「熱が38度あってかぜっぽいです。海外からもどったばかりなので、保健所に聞いたらこちを受診しなさいといわれました」 お年と職業は?今回は海外はどちらに行かれたんで 「27歳、外資系サラリーマンです。出張でまず社のあるロンドンに行き、そのあと上海でアジア地域の会議に出てもどってきました。 エミレーツ航空の機内で、となりにいたアラブ系の人がずっと咳をしていて、マスクをしなくていやだなあと思っていました。最近いろいろ流行っているところにいっちゃったし。だいじょうぶですかねえ。」 どれくらい滞在されましたか? 「ロンドンには6日、上海には4日滞在しました。3日前にもどりました」 他に気になる症状はありましたか? ノドがいたいとか。 「昨日から蕁麻疹がでてます。上海でたべたものがわるかったですかね」 手足にぼつぼつ・・・。胸のおとはきれいですねえ。でででで

    「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/04/30
    ○オチ。(ネタばれ自粛)
  • 風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則

    今回のクロノロジーを作成しています。 アウトブレイクなどの事件の際、たくさんのプレーヤーやステークホルダーがいるわけですが、 どこが何をした、しなかったということは、今後に向けての報告書を作成する時に重要な情報です。 これは、以前、危機管理の研究班から翻訳を依頼された、SARS流行当時のカナダの検査機関ネットワークの振り返り資料を見て強くそう思ったことです。 縦に時間の経過、横には各機関を書きます。 厚生労働省にはある時から風しんの特設ページができてます。 多くの人は見る習慣がないですが。 これまでに国の取り組みとして何をしてるかは、結核感染症課からでている通知を見るとわかります。 厚労省の通知は、通常は自治体の感染症の対策部門にあててでます。 その地域でよろしく、というわけです。 あるいは学会などに協力依頼、などがあります(検査の試薬が不足してますので、など)。 これを受けて(いや、自主

    風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/04/15
    "アウトブレイクが起きたとき、それがワクチンで予防できる病気なら、緊急ワクチンプログラムが行われるのが教科書的な対応ですが、なぜかお金がないという理由で母子の健リスクはケアしてもらえていません"
  • 風疹対策 運命の分かれ道 - 感染症診療の原則

    2012年からepidemic状態となっている日の風疹。すでに各国が日へ行く人へのアラートを出しています。(とほほ) 風疹は、ワクチンの無い時代に、数年おきにブレイクしては胎児死亡や流産、CRS児の増加が問題となっていました。 ワクチンの無い時代は。 では、ワクチンが導入されたらそれでOKかというとそんなかんたんな話ではありません。 2012年の前、2004年にも風疹が流行。妊娠年齢期の女性が感染してCRS報告が増加。そして、緊急提言が出ます。 このときの提言どおりに対策が進まなかったため(なぜだろう・・・)、2012年にはじまるepidemic状態になっています。 しかし、同じ2004年、米国は風疹の排除宣言を出していました。女性や子どもの運命にこんなに差が生じています(2012年の米国のCRSは3例、すべてアフリカ出身の未接種/接種歴不明の母親から)。 沖縄での風疹の流行とほぼ同時

    風疹対策 運命の分かれ道 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/04/10
    "接種率を維持する努力が必要""接種をしてもらえなかった時期の男性がハイリスク層"
  • 海外のアラートと疑問:日本の風疹流行 - 感染症診療の原則

    Public Healthや感染症対策の領域では、昔から日は「輸出国」として有名でした。 特に「バイオテロか?」と恐れられていたのは麻疹。 日人駐在員や留学生に対しての警戒は、途上国から来た人並みだよと北米ではよくいわれました(幸い今は昔話)。 ええ。悪意はないんですよ。危険認知が世界と大きく異なっているだけです。鎖国していれば問題にはならないのかもしれませんが。 「え?みんななる病気なんじゃないの?」中高年 「なったほうが免疫がしっかりついていいよね」某保健所長 「うつしてあげる、、、ってPartyに誘われたんですけど」子育て中の主婦 2007年6月、都内の私立高校が修学旅行でおとずれたカナダ。バンクーバー空港で麻疹のような症例が発見されました。この時点でバンクーバー医師会は市内に麻疹!のアラートが出て、航空会社もてんやわんや。 しかし、その緊迫感は日人には伝わらなかったのか、その

    海外のアラートと疑問:日本の風疹流行 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2013/04/08
    "狂牛病ゆるすまじ!全例検査! とか 抗菌グッズがたくさん売られていたりryと「麻疹や水痘なってもいいんじゃね?」とか「生肉とか生レバーまじウマイ」という認知や反応の乖離"げに
  • ノロウイルス集団感染報道  - 感染症診療の原則

    2012年10月24日のJAMA Hospitalizations and Mortality Associated With Norovirus Outbreaks in Nursing Homes, 2009-2010 JAMA. 2012;308(16):1668-1675 まあ、Noroですから。 この時期は英語の記事をみても、のろのろのろのろのろのろ、ときどきインフルエンザ、そして、のろのろのろのろ、であります。 英国NHS病院のように"嘔吐ウイルス"流行っぽかったら即刻 病棟閉鎖!をするところでは、入院予定だった人が延期になったり、ご家族に会えない人が増えたりとたいへんだろうなあと思いますが、閉鎖をしないとだらだらと連鎖して、スタッフも倒れて医療サービス自体が破綻しかねないことも。 症状消失から48時間は自宅にいなさいとなると、スタッフの数が減っていってしまいます。 何を最優先

    ノロウイルス集団感染報道  - 感染症診療の原則
  • (専門家含めて)思考停止にならないために 『「リスク」の食べ方』 を読もう - 感染症診療の原則

    幅広いジャンルでご活躍の岩田先生の新しい(2012年10月の新刊)の紹介です。 感染症を一般の人や学生に語る人は絶対に手元にあったほうがよいと思います。 しかし、ぷぷっ ワハハ、と笑うツボがたくさんあるので、電車の中で読むときには注意をしたほうがよいです(編集部は、JRのなかで数回クールな視線を感じる羽目になりました!) また将来、新聞記者はじめメディアで健康や医療を語ろうとする人にも必須のではないかと思います(今書いている皆さんもぜひ。参考になることがたくさん書かれていますよ) 実は、岩田先生がこので扱っているテーマは、一定の医学や疫学等の訓練を受けた人、感染症に俺は詳しいぜ、という認知のある方の知識を増やすものではありません。 そのような人たちが自分で困ったときに必要なのは別の情報ですし自分で探せます。 しかし。実際の仕事の中で課題となるのは、そういったバックグラウンドの無い人た

  • 感染症と「がん」 - 感染症診療の原則

    〇〇はがんの原因になるらしい、〇〇はがん予防にいいらしい、〇〇はがんになった人にいいらしい、、、という話題は巷にあふれており、他人に伝えるときは、その情報の精度を検証する作業が必要になります。 つまり、「誤解」や「デマ」が広がると、まちがった健康管理になったり、怪しい商売に騙されたりするという社会問題につながるためですね。 〇〇の「原因」である→因果関係(causation)があるのか。 〇〇に「効く」のか。 については、科学的な検証方法が決まっていますので、議論をするときはそのルールやマナーにしたがって行います。 専門職でも思考や理論形成の訓練をしていないと難しく、街角の立ち話レベルに陥るリスクがありますので要注意です。 「がん」の原因、予防、治療、効果などについて語るためには、まずそのお約束事項や現在までわかっていることを整理する必要があります。 たとえば、HPV。 米国Nationa

    感染症と「がん」 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2012/04/29
    "ネットには、「米国FDAがHPVは子宮頸がんの原因じゃないと認めた」といった誤解やデマが流れています。自分で1次情報を見ないでRTをするととそういったデマ拡大の原因になりますのでご注意ください"
  • oral sexの歴史 その1 - 感染症診療の原則

    青木編集長がストックホルムに耐性菌の勉強にでかけている間に、ブログの売りのひとつであるsexual ccntentsを久々に(?)ご紹介。 真面目で科学的な話なんですよ・・・。(編集長は「私のイメージに関わる」とシブい顔ですが) 導入ですが、、、、2012年1月19日に官報に掲載された、新しい性感染症の予防指針には、画期的といえる記載変更や追加記載があります。 性感染症について医学部や看護学部で教えるような人は知っておく必要があります。 「性感染症に関する特定感染症予防指針の一部改正について」健感発 0119 第1号 平成 24 年1月 19 日 まず1つは、コンドームだけでは予防しきれない性感染症がある、ことの明記。これまではコンドームと根性で予防できるみたいな書き方になっていました(非科学的)。 2つめはワクチンについての加筆。現在、HPVとB型肝炎、A型肝炎が性行為で感染し、予防ワ

    oral sexの歴史 その1 - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2012/04/16
    "「米国ではoral sexは1998年にはクリントン大統領と22歳のインターン女性の関連スキャンダルで広く子どもにも認知された」という話もききました(ニュース見て困った親多数)"
  • HIVより多いC型肝炎での死亡 - 感染症診療の原則

    「コンドーム使わないセックスありました?」ときかれて「まったくありません」と言い切れる人が少ないため、HIVの場合は(頻度は低いにしても)そうか、感染の機会もあったかもしれない、と思う訳です。 B型肝炎もどうようです。特に日人は子どものときに予防接種をしてもらえていない子どもが多いため、「ワクチンしてなかったんですか?」と聞くのは酷な状況です。(診察室でワクチンがあったんですか!と泣き崩れる当人や保護者はいますが) C型肝炎の場合は、異性間での性感染はごく稀で(男性どうしのセックスではアウトブレイクもおきています)、輸血もしていないし、血液製剤もないし、手術もしていないし、刺青も、ピアスもないし。歯医者くらいしか思い当たらない。他になにかあったかなあ・・・・で、健診などで突然指摘されて驚く方が多いです。 まれに感染経路不明の院内感染も報告されます。 「沈黙の臓器」といわれるように、自分で

    HIVより多いC型肝炎での死亡 - 感染症診療の原則
  • 知らなかった・・!! - 感染症診療の原則

    正直申し上げます!! 知りませんでした。 世の中で日の目を見るのはpositiveな結果が出た論文がほとんどであることを。 ある有名な雑誌が秘密裏に、優れた内容の架空の論文をつくり半分をPositive、半分をNegativeな結果にしました。それをレフェリーに渡したら、圧倒的にPositiveな結果を示した論文を支持する意見が多かったそうです。 「インターネットで論文を集めてメタアナリシスを行いました」といわれると広くデータを収集した・・と考えやすいですが、インターネットの世界で日の目を見るもの自体が実はPositiveな結果を示したものだけ・・。となりますと問題ですね・・。 実はPositive Negative両方の結果がしめす研究が同数存在しても分析対象になるのはPositiveな結果を示した論文だけ・・となりますから。 これでは分析の開始地点から間違いを犯していることになりますね

    知らなかった・・!! - 感染症診療の原則
    mobanama
    mobanama 2011/10/14
    知らなかったっつーのもどうかと思うが。まあ感染症ならいいのかな。伝聞ではなく具体的なソースを聞きたい。