記者が避難した公民館の避難所。ロビーにシートを敷いて休む人々であふれている=長野県佐久穂町で2019年10月12日午後7時ごろ、坂根真理撮影 台風19号で避難所生活を送る被災者は、19日午前11時現在で4646人にのぼる。今も1000人以上が避難している長野県では、記者自身も家族と避難所へ身を寄せた。だが、そこは必ずしも安心が得られる場所ではなく、結局は自宅へ引き返した。避難所といえば「体育館で雑魚寝」が定番だが、その環境は国際基準に照らすとかなり劣悪と指摘される。このままでいいのか、震災の避難所を取材した経験のある記者と共に探った。【坂根真理/長野支局、中川聡子/統合デジタル取材センター】 停電、混雑、寒さ 盗難におびえた避難所 台風が関東地方に近づいていた12日午後2時、記録的な大雨に見舞われた長野県佐久穂町で、アパートの2階にある記者(坂根)の自宅が停電した。徒歩5分の場所には千曲川