東京で100年近い歴史を持つ焼き鳥の名店「江戸政」が2022年9月、閉店しました。きっかけの一つが、「生つくね」など生の鶏肉料理の提供を問題視したSNS上での論争でした。食品衛生法上、鶏肉の生食に規制はありませんが、細菌性食中毒の中でも近年発生件数の多いカンピロバクター食中毒の原因の一つであり、厚生労働省は加熱調理を呼びかけています。正肉だけを丸めてつくる「生たたき」を提供してきた江戸政3代目店主の浜名久利さん(49)は、メニューをまねしようとした他店が「生つくね」を出すきっかけを与えてしまった責任を感じ「今後、鶏肉を生で食べないようお願いします」と伝えています。 1924年に屋台から始まった江戸政を浜名さんが継ぐきっかけは、義父である先代の死去でした。それまで「継ぐことは考えていなかった」どころか、焼鳥屋をやっていることぐらいしか知らなかったといいます。 義父の死に際し、義母に挨拶すると
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