総務省は2月22日午前,次世代の通信制度を議論する「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」(IP懇談会)を開催。2月1日に続いて,大手通信事業者などのトップが参加して激しい議論を繰り広げている(関連記事)。 今回のIP懇談会には前回の会合で「月額690円の光ファイバ」を実現できるとして物議をかもしたソフトバンクが詳細な説明資料を提出した(写真1)。ソフトバンクの孫正義社長は,NTTから回線部門を分離。新たに「ユニバーサル回線会社」を設立することで,光ファイバの利用料金が大幅に低減できると主張している(関連記事)。 これによると,(1)投資総額は6兆円,(2)減価償却期間は20年,(3)回線数は6000万,(4)借入金は年利2%(元利均等で20年で返還し金利合計が1兆3400億円),(5)整備期間は5年,(6)保守費と道路占有料をあわせた事業運営費は年額818億円−−という
NTTドコモが取り組む次世代通信方式、HSDPAの実態が少しずつ明らかになってきた。既にプレス向けに試作機を発表したほか(2月1日の記事参照)、スペインのバルセロナで開催された「3GSM World Congress 2006」でデモ展示も行っている。 2月22日に東京で開催された「FMCフォーラム」セミナー会場では、ドコモの常務執行役員で研究開発本部長である歌野孝法氏が登場。同社の通信システムについて、技術的側面から解説した。 まずは3.6Mbpsから始めたHSDPA 歌野氏は会場でHSDPA端末のスライドを示しながら、大きさは135cc、重さも127グラムとさほど目立って大きくないことをアピールする。「902i相当の筐体に、無線の部品が入る。速度は下り最大3.6Mbpsだ」 規格としては、3GPP Release.5のカテゴリー6に対応した。HSDPAは理論上「下り最大14Mbpsを実
KDDIが打ち出す次世代ネットワークインフラの「ウルトラ3G」(6月15日の記事参照)。このネットワークで私たちの生活はどう変わるのか──。 KDDIの小野寺正社長が挙げたサービスイメージは2つ。1つは「マイデータセンター」構想だ。 これは携帯やPC内など、さまざまな場所に分散している電子ファイルのコレクションを「マイデータセンター」と名付けたサーバに自動的に集まるようにするもの。「家庭にマイデータセンターがあって、プロバイダにキャッシュされるというのが1つの形態」(小野寺社長)。例えば録画したテレビ番組なども、出先から適切な無線アクセスで落として楽しめるようになるという。 もう1つは固定・移動の統合網によるシームレス通信。例に挙げられたのはテレビ電話だ。「バスに乗っていてテレビ電話がかかってきた場合、(バスの中で迷惑にならないように)こちらからの返事はテキストで送る。でもバスを降りると自
通信・放送懇談会で、松原座長はNTTの研究所について「研究開発は外部に出すべきだ」と記者会見で明言し、NHKの技研についても他の同様の研究所とまとめて独立行政法人にする案を示した。これに対して、NHKの橋本会長は「直接放送に利用する技術は、視聴者なり、制作現場なり、本体とつながっているからこそ、開発の目標、パワーが出てくる。分離しては、これらが欠ける懸念がある」と反論している。 今ごろこんな議論をしている日本は、世界の流れから周回遅れだ。NTTのようにコモンキャリアが12も研究所をもっている例は、世界にない。そのお手本だったAT&Tのベル研究所は、ルーセントに移された。放送局が研究所をもっている例も、他にない。電機メーカーでさえ、日本のように各社が研究所をもっているケースは他にない。 IBMのワトソン研究所ができたのは1961年、「システム/360」に代表される大型コンピュータと、それ
通信と放送のあり方について議論する竹中平蔵総務相の私的懇談会は、今後の「通信と放送の融合」の行方に大きな意味を持つ。一部では具体的な方策などへの言及がないことに不満の声もあるが、現在必要なのはより高い視点からの議論であろう。 知財戦略本部のシンプルで明確なゴール 政府知的財産戦略本部のコンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループが、2月はじめに今後のアクションプランの目指すべきゴールを発表した(PDFの資料)。目指すところを「世界トップクラスのデジタルコンテンツ大国」とし、その具体的なあり方として「ユーザー」「クリエーター」「ビジネス」の3つのステイクホルダーにとってそれぞれの「大国」となることと提唱している。 これは、非常にわかりやすいゴール設定ではないかと思う。また、その具体化のための詳細は、資金調達の容易化促進やLLP(有限責任事業組合)など新しいプロフェッショナル組織
お客様の設定により、お客様情報が「非表示」となっております。お客様情報を表示するにはdアカウントでログインしてください。 お客様情報表示についてへ お客様情報表示についてへ NTTドコモ(以下ドコモ)は、第4世代移動通信システムに向けた屋外実験を2005年12月14日に行い、下り最大2.5Gbpsのパケット信号伝送実験に成功しました。 今回の実験では、神奈川県横須賀市光の丘地区において、基地局装置から100MHzの周波数帯域幅で信号を送信し、時速約20kmで走行している移動局装置で受信しました。受信信号の復号処理を行った結果、最大2.5Gbpsのパケット信号伝送を達成していることを確認しました。 ドコモでは、2005年5月9日の屋外実験(以下、前回実験)では最大1Gbpsのパケット信号伝送を達成しています。今回の実験では、前回実験に比べて、MIMO多重1 の送受信アンテナ数を4本から6本に
多様な組み合わせが可能に──ソリューションの提供 FMCが話題になっているように、携帯とほかの通信との連携が期待され始めている。しかし、携帯キャリアがインフラからサービスまでを担う垂直統合型モデルの場合、複数のインフラを組み合わせた柔軟なサービスの提供が困難だ。 インフォシティの岩浪社長は、1つの例としてポータブルゲーム機と通信の組み合わせを挙げる。「ニンテンドーDSを持っている小学生の娘が、『うちはMACアドレスフィルタリングしてるの?』って聞くんですよ。『はい……』って答えたんですが、友達に無線がつながらないのはそのせいだと言われたらしんです。こういうのも任天堂が(MVNOとなって通信まで)一括して提供すれば解決できる」 もう1つの例は、“ソリューションの提供”だ。日本通信CFOの福田尚久氏は、ユーザーが本来求めているのはソリューションだと指摘する。「携帯の音声通話はソリューション。テ
米国で開催されている放送関連の展示会「NAB」の東京セッションが2月20日,早稲田大学総合学術情報センター国際会議場で開かれた。東京セッションは,「IP大進化時代の放送産業-放送通信融合モデルの具体像」と題した今回で第8回目を数える。会場には約200人が詰めかけ,講演とパネルディスカッションを聴講した。 パネルディスカッションは「IPTVと地上波は融合関係を築けるか-WinWinのビジネスモデルに必要な要素を探る」とのテーマで開催された。パネリストとして登壇したのは,日本テレビ放送網で「第2日本テレビ」を取り仕切る土屋敏男氏,VODサービスなどを手がけるネオ・インデックスの槇山啓朗氏,ぷららネットワークスで「4th MEDIA」を推進する中岡聡氏,USENで「GyaO」を手がける高垣佳典氏という4人のキーパーソンが顔をそろえた(写真)。進行はNHK放送文化研究所の鈴木祐司氏が務めた。 進行
サイボウズとゆめみは、MVNO方式での携帯電話事業参入を視野に、業務・資本提携を行なったと発表した。 両社は従来、「サイボウズ ガルーン2 ケータイ」の開発で協業してきたが、今後の関係を強めるため、業務・資本提携を行なった。サイボウズは、ゆめみの第三者割当を受け入れ、ゆめみ株14%を取得。サイボウズのグループウェアなどビジネス用ツールに、ゆめみのモバイル系のシステム開発技術を加え、新規顧客を開拓したい考えだ。 なお、今回の提携によって、サイボウズは卸売り回線を使って携帯電話事業を行なう、いわゆるMVNO方式でモバイル事業を行なう予定。2006年末を目途に、ゆめみと共にモバイル用グループウェアを提供する方針だ。回線を購入する携帯電話事業者については明らかにされていないが、サイボウズ側で携帯端末を用意し、利用者が自社のグループウェアなどに手軽にアクセスできるような法人向けサービスが展開されると
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