● 2006年 『天皇と日本のナショナリズム』 神保・宮台 マル激トーク・オン・デマンド ▶ 天皇や皇室はそもそも「貴賎カテゴリー」ではなく「聖穢カテゴリー」に属します。それは日本社会のルーツにあるシャーマニスティックな構成に由来します。 ▶ ヨーロッパで「開かれた王室」を語りうるのは、王様が俗人だからです。[日本のように]王が聖なる存在で、その発言が絶大な政治的影響力を持つ場合、王室を開くと、統治権力の独立性は揺らいでしまいます。 ▶ 天皇が自発的に辞めると言いださないように、天皇の次期後継候補に責務を刷りこむプロセスがいわゆる帝王学。帝王学を授けるのは皇室の方々ではなく、宮内庁の役人や宮内庁が選んだ学者や識者が授ける。 ▶ 象徴天皇制がシステムとして回っているように見えるのは、天皇が事実的に政治的発言を控えておられるからであり、制度があるからではなく、陛下の御意があるから回るのが、象徴