現在、知的財産戦略本部をはじめ、文化庁、総務省等に設置された政府系委員会及び民間の研究団体など様々なところで、知財制度や法制度を見直すことでネット上のコンテンツ流通を促進させようとする検討が行われていますが、議論の多くはコンテンツの「創造・保護」よりも「活用」に偏った内容になっています。 一方、前回(2008年3月25日開催)のJASRACシンポジウム「動画共有サイトに代表される新たな流通と著作権」では、1.死蔵されているテレビ番組等をネット上で流せばバラ色のコンテンツ・ビジネス時代が来るというのは幻想であり、ユーザーが求めているのはネットに適した新たなコンテンツやサービスである、2.ネットにおけるコンテンツの流通阻害原因を著作権や著作権者とする悪者探しからは何も生まれない、3.最大の問題はビジネスモデルが確立されていないことである等が議論され、ネット特有の新たなビジネスモデルを構築するこ