ベネッセ・アートプロジェクトが犬島でも第1期のお披露目をするというので、前日の4月25日に直島を訪問、その後、直島に行ったことがないという磯崎新を案内して6月14日にも直島を再訪することに。直島周辺にはこれまで何度も出かけており、とくに地中美術館のオープニングに招かれたとき田中康夫とこの地域の表と裏を短時間ながらかなり徹底的に見て歩いたことがあるのだが、これほど短期間に二度も訪れるのはさすがに初めてだ。 予想したとおり、磯崎新の全体的な評価はさほど高いものではなかった。地中美術館に見られるようにアートを擬似宗教化することで巡礼型の動員を図って成功しているという観察は当たっているだろう(最近も某誌が瀬戸内を舞台に「アートの聖地巡礼」という特集を組んだばかりだ)。 しかし、それはかまわない。われわれの第一のお目当ては大竹伸朗が家をまるごとコラージュの対象にした「はいしゃ」だったから。私は、