記者会見を終え、握手する(左から)自民党の石原幹事長、大島副総裁、谷垣総裁、小池総務会長、石破政調会長=9日午後、東京・永田町の党本部 自民党新執行部人事について、谷垣禎一総裁は9日、自らのリーダーシップで行ったことをにじませた。新三役を「選挙の顔」「将来の総裁候補」で固めたのは「谷垣カラー」ともいえる。ただ、政調会長人事については、石破茂氏の再任が本心ではなかったものの、複雑な党内事情を考慮して決めざるをえなかった。実質的な選挙対策責任者として副総裁に「昇格」させた大島理森前幹事長と石原伸晃幹事長との役割分担の問題など、課題も抱えた新谷垣執行部の船出となった。(水内茂幸) 谷垣氏が当初、政調会長に起用しようとしたのは、参院議員の林芳正政調会長代理(49)だった。林氏は7月の参院選後に参院議員会長候補にあがったほか、党内有数の経済財政通で、防衛相、経済財政担当相も歴任している。参院側からは