久々に見る光景である。 一人の選手が動くと、その周りを新聞記者が取り囲み、そのまた周りをテレビカメラが遠巻きにする。そしてその一団とともにファンの塊も動く。 最近でこれだけ注目を集めたのは、2010年のドラフト1位で日本ハムに入団したハンカチ王子こと斎藤佑樹投手の名護キャンプ以来ではないだろうか。この現象を見ても、やはりそれだけこの男には、スターの輝きがあるということなのだろう。 宮崎市内の生目の杜運動公園で行なわれているソフトバンクの春季キャンプ。その話題の中心にいるのは、9年ぶりに日本球界復帰を果たした松坂大輔投手である。 連日ソフトバンクキャンプには、松坂見たさにファンが詰めかけ、報道陣の多くも背番号18の一挙手一投足を追いかける。その中で主役はゆっくりとマイペースの調整を続けている。 もちろんこの右腕がどれぐらいの成績を収めるか、が連覇を狙うチームと今季から就任した工藤公康監督にと
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