最初にタイトルを見た時、人間は経済的に合理的でないことを様々な局面でしてしまうので、気をつけて合理性を磨こう的な、わりとギスギスした話なのかと思っていました。 確かに様々な局面で合理的でない行動をしてしまうことは予想通りで、それをいくつもの実験をして明らかにしていました。これだけでも新たな発見があって面白かったのですが、ではどうすればよいかという問いに対する著者の考えに感心すると共に好感を持ちました。 本書の内容 目次と副題を見てみると、本書の内容がだいたい分かります。これをみるだけでも「確かに!」とか「そういえばなぜだろう?」と興味をそそられないでしょうか。私はその一人で、目次を見ただけで早く読みたくなりました。 1.相対性の真理 なぜあらゆるものは―そうであってはならないものまで―相対的なのか 2.需要と供給の誤謬 なぜ真珠の値段は―そしてあらゆるものの値段は―定まっていないのか 3.