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ブックマーク / machida77.hatenadiary.jp (14)

  • 人は首への手刀で気絶するか - 火薬と鋼

    「人を気絶させる」ミステリの基礎スキルがハードル高い - Togetterで、首へ手刀を当てて気絶させることへの言及があったので、それについて書いておく。 首、それも側面に手刀を当てて気絶するメカニズムは、迷走神経(vagus nerve)への打撃で気絶すると説明されていることが多い(首の後ろ、延髄ではない)。これが首を圧迫する(絞める)ことで起きる頚動脈洞反射と同じものかどうかはよくわからない。状況によっては首経由で頭部を揺らしたことで脳震盪を起こしている可能性も考えられる。この機序について信頼性のある研究があるかどうか以前探したのだが、みつけられなかった。 ともかく実際に首側面の特定部位への打撃で一瞬にして気絶するということは武術の世界では知られている。 手刀・チョップ以外の打撃でもこの部位を打つ武術がある。英語圏では頸部に限らずこうした神経を打つ打撃を“nerve strike”と呼

    人は首への手刀で気絶するか - 火薬と鋼
  • 結局どれがわかればいいんだ。 - 火薬と鋼

    英語は副詞だ!―副詞を使いこなせば表現も広がる! (アスカカルチャー) 作者: 岩切良信出版社/メーカー: 明日香出版社発売日: 2002/09メディア: 単行 クリック: 17回この商品を含むブログ (1件) を見る英語は冠詞だ―冠詞がわかれば、英語が楽しくなる!! 作者: 西田透出版社/メーカー: 開拓社発売日: 2000/07/01メディア: 単行この商品を含むブログを見るすごい! 英語は前置詞だ! (アスカカルチャー) 作者: 西村喜久出版社/メーカー: 明日香出版社発売日: 2011/05/10メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る前置詞がわかれば英語がわかる 作者: 刀祢雅彦出版社/メーカー: ジャパンタイムズ発売日: 2005/12/05メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 11人 クリック: 28回この商品を含むブログ (7件) を

    結局どれがわかればいいんだ。 - 火薬と鋼
  • トンファー型警棒の進化と特殊化 - 火薬と鋼

    トンファー型警棒というものがある。沖縄空手(琉球古武術)の武器として知られるトンファーと同様の形状をした警棒で、サイド・ハンドル・バトンとも呼ばれる。1970年代にアメリカで生まれ、多くの警察、警備会社によって使われた。映画に出てくることも多く、『ターミネーター2』(1991年)や『ザ・レイド』(2011年)にも登場した。 今回はこのトンファー型警棒の進化の系譜について紹介していきたい。なお、製品の画像は全て公式サイト、カタログまたはパテントの画像から必要な部分を切り出した。 PR-24 トンファー型警棒の誕生 1971年、アメリカのロン・アンダーソンという警察官がある事件で犯人の攻撃を通常の警棒で防御しようとして怪我をし、病院でトンファーの使用を思いついたという。 その後、ロン・アンダーソンは警棒メーカーのモナドノック社とコンタクトを取り、最終的に1974年にトンファー型警棒PR-24が

    トンファー型警棒の進化と特殊化 - 火薬と鋼
  • ごんぎつね殺し - 火薬と鋼

    ごんぎつねの感想の件が一部で盛り上がっている。 私も小学生の頃、ごんぎつねを読んで、妙なことを考えたことがある。 小学校4年生の頃、私は親の蔵書を読むのが好きで、横溝正史やアガサ・クリスティを読み漁っていた(山田風太郎もその頃読んだ)。そういう読書体験があると他でも話の裏を読もうと色々と考えてしまうものである。 国語の教科書にあった「ごんぎつね」を読んで気になったのは、語り手の茂平が来知るはずのない事柄を詳しく知っていることだ。兵十についてよく知っているのは伝聞だとか交流があったとか推測できるが、ごんについても色々と知っているのは子ども心に納得がいかなかった。 この疑問に対して、前述した作家の小説から影響を受けていた私は「茂平犯人説」を思いついたのであった。兵十に対するいたずらやその贖罪は実は茂平が行っていたものだったのだ。 しかし狐が登場する部分と茂平の関わりに整合性がとれず(当たり前

    ごんぎつね殺し - 火薬と鋼
  • インチキ治療法のタネ・寄生虫発ガン説 - 火薬と鋼

    今回紹介するのは代替医療のインチキ理論のうちでもとりわけおかしいもののひとつだ。 先日、下のような記事がはてブで話題になった。 http://wellness7755.com/homeopathy/cat75/cat267/1.html ガンの原因は寄生虫によるものだというこの主張は、様々なインチキ治療の論拠に使われている。 かつてガンの発生メカニズムの研究の中で生まれた説とは違うので、その点から説明しよう。 20世紀初頭の寄生虫発ガン説 寄生虫がガンの原因だという話を聞いて、科学の歴史に興味がある人は、戦前の寄生虫発ガン説を思い出すのではないだろうか。 20世紀初頭、発がんメカニズムはデンマークのヨハネス・フィビゲルが提唱した寄生虫発ガン説とドイツのルドルフ・ルートヴィヒ・カール・ウィルヒョーの提唱したガン刺激説が対立していた。フィビゲルはこの説の研究でノーベル生理学医学賞を受賞している

    インチキ治療法のタネ・寄生虫発ガン説 - 火薬と鋼
  • ある懐疑論者が育つまで - 火薬と鋼

    最近、いくつかのブログで科学コミュニケーションの話題から、いかにトンデモ情報から脱したかの経験を記すことで何らかの参考となるプロセスを示すという話が生まれた。 発端 メモ:サイエンスコミュニケーションと科学者/研究者/専門家に何を求めるか問題 - 誰がログ ばらこさんの提案 サイエンスコミュニケーションで素人にできることを考える(改題)(2) - ばらこの日記 TAKESANの事例 或るトンデモ支持者の履歴――科学的懐疑主義に目覚めるまで(2011年7月19日追記): Interdisciplinary どらねこさんの考察と事例 サイエンスコミュニケーションで自分なりに考えていること - とらねこ日誌 lets_skepticさんの事例 信奉者だった僕はどのようにして懐疑論者と呼ばれるようになったか - Skepticism is beautiful 自分も色々と思うところがあるので書いて

    ある懐疑論者が育つまで - 火薬と鋼
  • ビートルズの教科書初出を探す - 火薬と鋼

    ビートルズ・・・・ - Togetter これに関連して「ビートルズは教科書にも載っている」という話が出ている。自分も見た記憶はあるが、副読の類だったかもしれない。気になったので、いつ頃が初出なのか調べてみた。 まずは手軽に調べられる音楽教科書のデータベースを見る。 小学校音楽 教科書題材データベース このデータベースは昭和26年以降の小学校音楽教科書に掲載された楽曲を調べられる便利なものだ。ただし曲名の表記が少しでも違うとうまくみつけられないし、演奏者では調べられない。だから今回のような場合、検索キーに「ビートルズ」と入れても「Beatles」と入れてもヒットしない。作曲家で調べるとみつけやすい。ここで「レノン」と入れて検索すると「オブラディオブラダ」が6件みつかる。最も古い例は1979年(昭和54年)だ。なぜこの曲なのか、えらく疑問があるが早い時期の音楽の教科書で確認できたのはこれだ

    ビートルズの教科書初出を探す - 火薬と鋼
  • USBを悪魔の印とした教団は存在するのか - 火薬と鋼

    先日、ブラジルのキリスト教原理主義者団体がUSBを悪魔崇拝者の陰謀だとした記事がネットに流れた。 http://alfalfalfa.com/archives/1471806.html ブラジルの福音派キリスト教団、USBのマークは悪魔の刻印であるとし使用を禁止 : カラパイア USBのマークは悪魔の槍の印だというのだ。宗教団体にはときに突拍子もない主張をする人間がいるから、これもその類のニュースかと思われた。しかし私はこの記事を読んでいてどうにも疑わしく思えてきた。Bluetoothはキリストの目が青いから大丈夫とか、あまりにオチがうまく出来すぎている。それとコンピュータ技術を悪魔と結びつけた怪しいニュースは過去に前例がある。 悪魔が宿るコンピュータ 2000年3月頃から、コンピュータに悪魔が宿るという主張をした人物の情報がネットに流れた。 一例 Digital Demons Jim P

    USBを悪魔の印とした教団は存在するのか - 火薬と鋼
    moondriver
    moondriver 2010/11/20
    "分かりやすく言うと、このニュースは、「ブラジルにこんな噂がある」というレベルの話で、なおかつ信憑性の低い話"
  • 食べられる植物の見分け方とその危険性 - 火薬と鋼

    http://alfalfalfa.com/archives/393937.htmlアメリカ陸軍のサバイバルマニュアルの「外地でのサバイバルで、未知の動植物をべられるかどうか判定する方法」が紹介されていた。 しかし用であるかどうかを判断するテストとして軍のマニュアルに載っているものは、もっと込み入ったものだ。 この判定法は"Universal Edibility Test"と呼ばれ、昔から軍のサバイバルマニュアルや民間のサバイバルガイドで紹介されている。 説明や解説を加えたり、いくつかの項目を統合したりしている例もあるが、基は同じだ。 Army Field Manual FM 21-76 (Survival, Evasion, and Recovery)192ページ以降から翻訳してみよう。 1. 一回に用になり得る植物の一部位以外べてはならない。 2. 植物を基的な構成―葉・

    食べられる植物の見分け方とその危険性 - 火薬と鋼
  • ヘビが飼い主を測る話を疑う。 - 火薬と鋼

    仲里依紗のブログでこんな話があった。 http://ameblo.jp/ri---sa-bi-kaku/entry-10600083696.html (Webarchive 当にあった怖い話し|仲里依紗オフィシャルブログ「B型革命」Powered by Ameba) 要するに大型のヘビが飼い主をえないか、大きさを測っていたという話だが、どう考えてもおかしい。はてブを見ても信じているような人が多いが(あるいは真偽はともかく怖がっている/面白がっている人も多いだろう)、おかしいと思わなかったのだろうか。 まず、蛇はいちいち獲物の体長を自分と比較してから襲っているだろうか。直感的に考えても、動物番組や書籍を元にした知識でも、悠長に体を並べて大きさを測るというのは、ありえないことだと考えられる。野生の状態で肉動物がそんなことをしていたら獲物になる動物は危険に気づいて逃げてしまうだろう。 それ

    ヘビが飼い主を測る話を疑う。 - 火薬と鋼
    moondriver
    moondriver 2010/07/29
    "最初に不可解な状況があって、途中で誰かの助言で逃げ出し、最後の説明で恐ろしい状況であったことが分かるというのは、都市伝説の典型の一つだ"
  • 「国連の特別功労賞」の価値はどれくらい? - 火薬と鋼

    化粧品メーカー"日初"! 国連から「特別功労賞」を受賞 プレスリリース【健康美容EXPO】 こんな報道があった。商品説明を見ても国連が賞を贈るようなものなのか理解できなかった。 それと、エビデンスからかけ離れた代替療法で同じ名前の賞を受賞した例を前に見たことがあったので、下のようなブックマークコメントをつけた。 その賞を出しているのは国連ではなく各地に無数にある民間組織のUnited Nations Associations。国連と紛らわしいのでその賞はどうでもいい製品や個人の権威付けにも使われている しかしリソウの公式のhttp://www.risou.com/media/special_prize.htmlにある画像を見ると、United Nations AssociationsではなくUnited Nations Systemとあった。私の勘違いだったのだ。しかし過去の記憶に引っか

    「国連の特別功労賞」の価値はどれくらい? - 火薬と鋼
    moondriver
    moondriver 2010/07/20
    "一定の手続きや寄付で賞がもらえるのではないかと推測される。もしそうだとすれば社会文化功労賞と似ている""日米医学研究財団が国連の特別功労賞を授与するという触れ込みで寄付を集めているようだ"
  • マクガバン・レポートの真実 - 火薬と鋼

    マクロビオティックや代替療法の記事では、1977年に報告されたアメリカ生活指針・マクガバンレポートで「元禄時代以前の日事」を理想としたという話がしばしば紹介されている。その真相を追うシリーズの第3回。 マクガバン・レポートに関するメモ (追記あり) - 火薬と鋼 マクガバン・レポートを巡る伝説 - 火薬と鋼の続き。 過去2回のエントリで、アメリカで1977年に出された事目標に関する報告、通称"マクガバン・レポート"の日での紹介のおかしさについて触れてみた。 その後、実際にマクガバン・レポート(マクガバン報告)の日語訳である『米国の事目標(第2版) 米国上院:栄養・人間ニーズ特別委員会の提言』(品産業センター、1980)を図書館で借りることができた。 今回は、このマクガバン・レポート(マクガバン報告)の邦訳を元に、実際のレポートがいかにマクロビオテックや代替療法の世界での

    マクガバン・レポートの真実 - 火薬と鋼
  • マクガバン・レポートを巡る伝説 - 火薬と鋼

    マクガバン・レポートに関するメモ (追記あり) - 火薬と鋼の続編。 来まともな報告であったマクガバン・レポートがトンデモ健康法の世界で歪められている件について、前回はメモとして書いてみた。 今回は参考になりそうな資料にあたって更にその伝説―真実とは思えないような部分―について追っている。 疑問の果てに、伝説の起源はみつかるのだろうか。 持田鋼一郎『世界が認めた和の知恵 マクロビオティック物語』(新潮社、2005.2) 一つ目はマクロビオティックの世界での扱いの典型例。 アメリカ上院の栄養問題特別委員会が世界的規模で行った慢性病と栄養に関する調査報告書である。 疑問:「世界的規模」は当なのか。アメリカ生活のための報告で、元になったのはそれ以前の委員会の調査やヒアリングなのに。 「がんや血管・心臓病などの慢性病が増えた原因は生活の誤りにある。生活を改めなければ、先進国は慢性病の

    マクガバン・レポートを巡る伝説 - 火薬と鋼
  • マクガバン・レポートに関するメモ (追記あり) - 火薬と鋼

    幻影随想: マクガバン・レポートとはや2009-07-27で紹介されたマクガバン・レポートについてのメモ。 1977年に報告されたアメリカ生活指針・マクガバンレポートでは「元禄時代以前の日事」を理想とするという話がしばしばマクロビや日の伝統を推奨するWebサイトに紹介されている。 しかし当にこの記述があるのか。日で勝手に書き加えられた可能性がある。 (仮に原文にあったとしても栄養学的に価値のあるものだとは思えないが) この問題について、とりあえず参考になりそうな情報のメモを残す。 (1)マクガバン・レポートそのものについて レファレンス協同データベースに邦訳図書の情報があった。 http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000031057 http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/se

    マクガバン・レポートに関するメモ (追記あり) - 火薬と鋼
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