1 『荷風の誤植』p25-26「根岸の里」と題する文章のなかで、「都新聞」に連載された初代柳家小せんの「失明するまでに」の中に、小せん宅の運座の席で(八代目)入船亭扇橋が「梅が香や根岸の里の侘住居」と詠んだ句以来のものであることが書かれている。千葉県図所蔵の「都新聞 復刻版」を確認依頼したところ、大正4年11月23日・24日に該当記事があることがわかった。 2 落語関係 「茶の湯」(『古典落語 続』講談社学術文庫 所収)p246に「根岸の別荘が」とあり、またこの「茶の湯」の原話である「茶菓子」(『化政期落語本集 近世笑話集 下』所収)p125に「根岸の隠居所」とあり。質問の件の出典ではないが、古くから根岸の里の様子をうかがわせる話はあったようだ。 3 俳句関係 〈入船亭扇橋〉〈梅が香〉をキーワードに当館所蔵の俳句関係資料にあたるが見つからなかった。 『日本国語大辞典 第2版』『成語林』『ち
