ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (95)

  • [書評]真説 アダム・スミス その生涯と思想をたどる(ジェイムズ・バカン): 極東ブログ

    結局、「真説 アダム・スミス その生涯と思想をたどる(ジェイムズ・バカン)」(参照)を三回読んだ。読みづらいではけしてない。量も厚めの新書くらいだろうか。しかし、何度も読まざるを得ないような、久しぶりに出合った怖いだった。 繰り返し読むことでじわじわと筆者の知の力量が伝わってくる。この筆者なら、このネタでこの五倍の分量は書けるだろうと、実際にその五倍の量の「アダム・スミス伝(イアン・シンプソン・ロス)」(参照)と比較したい気持ちがしたが、幸いにして同書邦訳書は絶版のようだ。近年の評伝としてはロス氏のほうが定番なのか、気になって米国アマゾンの読者評を見るとぱっとしないが、反してバカンの原書「The Authentic Adam Smith: His Life and Ideas」(参照)はより多くの好評で迎えられている。ああ、そうなのだろうと思う。 邦訳書「真説 アダム・スミス」では、日

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2009/07/24
    「ブログなどによく見られる手抜き書評風に目次を紹介」自省します。
  • 鳥インフルエンザとサイトカイン・ストームのメモ: 極東ブログ

    鳥インフルエンザについて簡単にメモを記しておきたい。現在問題になっているH5N1だがすでに1918年のスペイン風邪に類似であるということがわかっている。スペイン風邪がどれほど人類に大きな影響をもたらしたかについては、タミフルを日で扱っている中外製薬が企画した「インフルエンザ情報サービス」(参照)の”20世紀のパンデミック<スペインかぜ> ”(参照)を見るとわかりやすい。このページではその死者数を、数え方にもよるのだが、第二次世界大戦を越えるものとしている。余談だが、米国南北戦争の死者数も驚くほど高い。これにイラク戦争を並べるとどうかというのは趣味が悪すぎる。 日でも同年、つまり大正七年、二千三八〇万人が罹患し、 三八万八千七二七人が死亡。驚くべき数字とも言えるし、当時と今とでは違うので同種のインフルエンザであれば、さらに死者数は少ないだろうとも言える。数万単位の死者であれば、交通事故

  • とある酔漢のこと: 極東ブログ

    昨日夕方雑談のおり、SMAPの草彅剛ってなんかとんでもない事件でもしでかしたのと聞かれたので、たいしたことはないよと答え、NHKの7時のニュースにも出ないんじゃないかなと答えた。まったく逆だった。いきなりトップニュースだった。しかもニュースも10分以上占めていたのではないかな。なんだか、ニュースハイジャックといった雰囲気で驚いた。これって、NHKがお茶の間に届ける重大ニュースなのか? どうなっちゃったんだ? というわけで、ちょっと擁護的なエントリでも書こうかなと思っていたところ、別の人の雑談で、いやすでに民放だと擁護論がいっぱいあるよと言われた。へぇ。民放もたまには見たらとも。たまには仮面ライダー、ディケイドとかケロロ軍曹とか見ているけど、民放の報道番組って見ないからな。 世論的にはどうなんだろ。普通に考えたら、この事件、昭和な法律「酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律」(

  • 走りだせ、中央線♪: 極東ブログ

    どうも政治のことも経済のこともあまり関心が持てない。このまま無関心になっていくのかもしれない。何も関心がないというほどのことはない。どちらかというと小ではあるがい物には依然関心はあるかな。他にはといえば、「ちっちゃいもの大好きクラブ」の会員としてはQトレインに関心があった。 デザイン的には国鉄485系電車がよいかなと思ったが、「雷鳥」かあ。私は関西の人ではないからなあ。私にとっての「こだま」である国鉄181系電車(参照)だったら、もう狂喜乱舞といったところなんだけどな。それってどんだけ鉄、という感じもしないではないし、人談としてはまったく鉄じゃあないんですけどね。あと、好きな電車っていったら、0系ひかりと、ロマンスカーくらいなものかな。名前はよく知らないけど、子どものころ信越線とか八高線とかもよく乗ったのであの電車も好きだな。立川とか行くとチョコレート色の車体で床が板の電車があった

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2009/03/17
    チョロQのQトレイン。欲しい
  • 村上春樹、エルサレム賞受賞スピーチ試訳: 極東ブログ

    村上春樹がエルサレム賞を受賞した際のスピーチの試訳です。 Always on the side of the egg(参照) By Haruki Murakami いつでも卵の側に 村上春樹 I have come to Jerusalem today as a novelist, which is to say as a professional spinner of lies. 今日私はエルサレムに小説家として来ています。つまり、プロのホラ吹きとしてです。 Of course, novelists are not the only ones who tell lies. Politicians do it, too, as we all know. Diplomats and military men tell their own kinds of lies on occasion,

  • 節分の謎: 極東ブログ

    節分である。私は節分行事にはほとんど関心がない。豆をまくのにはなんか由来があるのでしょ、くらいな認識。恵方巻に至っては、そんなもんほんとにあるんかいな知らんなくらい。しかしなぜ関心がないかというと、うまく直感に結びついてこないからだ。背景がわからないというのもある。背景というのは中華圏とのつながりのことだ。そこがわからない。そこがわからないとバレンタイン・デーのチョコレートのような偽物感がある。 中国とのつながりは道教とのつながりといってもいい。私は日文化風土はざっくり言えば道教だと思っている。なにより葬式そのものが道教(儒教)だ。しかもこれは近世になって入りこんだ。靖国神社も道教でしょと思う。だから韓国中国は気にするのだろうけど。 日の古代も道教の世界だし中世でもそう。そして近世でも、と、時代時代に道教が入り込んで日の民俗が形成されている。つまり日というのはやや特殊ではあるけ

  • アドベント(待降節)になった: 極東ブログ

    教会暦を見れば昨日は待降節第1主日だった。子供用にアドベントカレンダーをいくつか買い込んだ。ノエルとは書いてないが、輸入品屋カルディのはフランス製が多かった。昨日はチャペルによっては五の蝋燭が点っていたことだろう。あるいは、四だったのか。教会にも行かなくなったのでわからない。10年前までは世俗のクリスマスが辛かったのでこっそりイブの礼拝に座っていた。今日の話は私事である。 キリスト教も宗派によって歌う讃美歌が違うようだし、現在の讃美歌はもしかすると口語なっているかもしれない。私が歌えるのは文語だ。たいていは歌える。キャロリングのメンバーですらあったのだから。 94 降臨 ひさしく待ちにし 主よ、とく来たりて み民のなわめを ときはなちたまえ 主よ、主よ、み民を 救わせたまえや あしたの星なる 主よ、とく来たりて おぐらきこの世に み光をたまえ 主よ、主よ、み民を 救わせたまえや ダビ

  • 米国の住宅バブルが終わるらしい: 極東ブログ

    いよいよ米国の住宅バブルが終わるらしい。すでに先月だったかクルーグマンが来春までに潰れるよとか言っていたが、グリーンスパン御大はさてどう出るか…と。二七日ロイター”長期のリスクテイクは資産価値低下につながる=FRB議長”(参照)にてご託宣。 グリーンスパン議長はシカゴでの全米企業エコノミスト協会(NABE)会合で衛星通信で講演。その原稿で、「歴史は、クレジットリスクへの懸念が低い時期が長引けば、危険資産の下落を伴う逆の動きが必ず後に続くことを警告している」と述べた。 何をおっしゃっているのでしょう? わかんね。 ライブドア”グリーンスパンFRB議長、米経済に楽観的な見方=投資家の安易な投機に警鐘”(参照)のほうはもう少しわかりやすい。 また、同議長は低金利の環境が長く続いていると、いつかはリスク資産の急落などでインフレが急上昇するという揺り戻しの動きが必ず現れることは歴史を見れば明らかと述

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2008/10/05
    テレビを見ていたら副大統領(候補)バイデン氏はオバマ氏が前からこれを指摘していたとペイリン女史に自慢していましたが、日本ではサブプライムがバブルというのは常識だったでしょ?と思いブクマ。/少なすぎる。
  • そろそろ葉酸について一言言っておくか: 極東ブログ

    「そろそろ葉酸について一言言っておくか」とか、私は別にそんな偉そうなことを言える立場にはないのだが、ブログにありがちなこのタイトル形式を一度使ってみたかっただけなので許してくれ。それだけだ。というわけで、以下の内容について、一応市販書レベルの典拠は付けておくが、みなさんの健康指導ということではないので、そういう情報が必要な人は、しかるべき人にご相談くださいませ。 と言いつつ、たぶん、しかるべき人は、ヒッジョーに曖昧なお答えをなさると思う。という、あまり語られない理由もなにげ含めておくのでご参考までに。ついでに、アフィリっちゃいますが、是非とかいう意味ではありませんので、念為。 さて。 こんなエントリを書こうかと思ったのは、先日14日になるが葉酸と妊娠のこの記事、読売新聞”先天障害リスク下げる「葉酸」、進まぬ摂取”(参照)を見たからだ。 先天障害の発症リスクを低下させる効果があるとされる、ビ

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2008/10/05
    テレビを見ていたら大豆のお菓子に「+葉酸」というのが出ていたので思い出しブックマーク。
  • 三笠フーズの事故米、雑感: 極東ブログ

    大阪市のコメ卸売加工「三笠フーズ」による事故米の偽装転売問題について、問題は問題なのだがここまで世間の話題になるとは思わなかった。仔細を追ってないのだけど、ここまで世間の話題になるようなら、世間のログのブログとして無名のブロガーの印象なども記しておいてもいいかもしれない。というくらいのメモ書き。 この問題だが、それほど話題にはならないんじゃないかと当初思っていたのは、毒性という点ではそれほど問題ではないことを農水省がアナウンスしていたからだ。5日付け朝日新聞記事”工業用の米、用と偽り転売 農薬・カビ含有”(参照)より。 事故米は菓子や焼酎の原料として加工されたとみられるが、農水省は、アフラトキシンについて「三笠フーズがカビの塊を取り除き、米粒を洗浄するなどして出荷しており、健康被害の心配はない」、メタミドホスについても「検出されたのは残留基準(0.01ppm)の5倍の量で、この程度なら体

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2008/09/12
    ムキー!終風先生は冷静に薄目で見ているけれども、被害が出てから騒げばいいのか、何のための農薬とかカビ検査なのか。以下冗談。三笠の米にいでしカビかも。
  • 次の目標地点は北京パラリンピック、それまでは昼寝が吉: 極東ブログ

    ジワジワと北京オリンピックが迫って来て個人的には気が落ち込む。もともとオリンピックは好きではないし妙ちくりんな事件でも起きなければいいなくらいに思う。世界が平和でありますように。 いろいろと北京政府も大変そうな感じは、産経新聞”日連続で直訴者摘発 数千人規模か 五輪開催中の混乱を予防”(参照)あたりから伺える。 地方官僚の腐敗や横暴ぶりなどを訴えるために上京した農民らが住みつく北京の「直訴村」で連日、一斉拘束が行われている。24日で4日連続となり、拘束者は数千人規模になるようだ。五輪期間中に北京市内の人目につく場所で直訴者が抗議行動を起こすのを防ぐのが狙いだ。当局がこのほど、「五輪期間中は北京の3カ所の公園を集会・デモのための区域とする」と発表したのも、同じ狙いからとみられる。 3か所については共同”五輪期間にデモ専用区設置 異例の措置、暴動続発背景”(参照)より。 中国では官僚腐敗などへ

  • 大仏を巡る与太話: 極東ブログ

    ちょっと雑談するかな。といってまったくの雑談ではなく、歴史歴史学についてだ。だから当然に雑談のレベルも下がる下がる。 歴史を学んだり、歴史に関心をもっていくと、あるところで、皆目わからなくなる部分に出会う。歴史というのはある意味でこじつけの説明ともいえるのだが、説明を聞かされても、納得しないという以前に、「お前らおかしいんじゃないの、頭?」という印象が深くなることがある。しかし、実際には、頭おかしいのはそう思い出す自分のほうで、通説というのは、ある種の共同謀議じゃないけどそれなりの意味があったりする。 皆目わからないのは、史料がないからということもある。史料を探せばわかるふうな問題だといずれ新史料から大胆な史観が生まれることもある。そうした点で史料が絶対的に欠けているのが古代史だし、しかも古代史というのは近代がもつ古代幻想、つまり国家幻想に関係しているから、変だ?という感性は実は国家観に

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2008/06/22
    「大仏というのは銭に転換する実体であり、その性質は古代においてもそう変わるものではないだろう。つまり、奈良の大仏というのは貨幣の固まりという潜在性を持っている」各国に残る大仏の日本における特性など。
  • 国際技能五輪の結果を今頃眺めてみた: 極東ブログ

    先月14日から21日まで静岡県沼津市で開催された技能五輪国際大会だが、あまり関心を持たなかった。その後日の金メダリスト3人の追跡報道をNHKのこどもニュースを見て、へぇ日の若者もすごいじゃんとか好印象を持つようになった。そういえば新聞なんかでもよい結果だったとかいう報道があったなとなんとなく思い出した。古新聞を見ると”技能五輪が閉幕 日「金」16個 メダル総数は最多タイの24”(読売 2007.11.22)にこうある。 ◆電子系に高い評価 静岡県沼津市で開かれていた、世界各国の若者が職業技能を競う「第39回技能五輪国際大会」は21日、閉幕し、日は16の金賞を獲得した。銀5、銅3を合わせたメダル総数は24で、これまでで最も多かった東京大会(1970年)の記録に並んだ。 ちなみに、今回の国際技能五輪だが、47職種に46か国および地域から813人が参加、うち、日からは51人が選手となっ

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2007/12/03
    素直に喜んでおけばいいじゃないの。分析はいろいろできましょうが。
  • 遠藤武彦農水相の辞任についてぼんやりと: 極東ブログ

    安倍内閣にはあまり関心がないのだが、遠藤武彦農水相の辞任については、率直なところ呆れた。国のお金を盗み取るなんて許せないとかで呆れた、わけではなくて、へぇ、こんなことで大臣が辞任させられるのかということで呆れた、というか、大臣を辞任に追い込んだ権力の主体はいったい誰なんだよ、マスコミ様? もちろん、理屈はいかようにもマスコミ様が正しいのであって正しいのであって正しいのであって、ブログで擁護論なんか書こうものならとんでもないことになるくらいは、わかる。それに別に何かと天の邪鬼な意見を書きたいわけでもない。 ただ遠藤武彦元農水相も内心を察するに、ポカーンという感じなのではないか。あまり経緯を知っているわけではないが、彼は農水相をやりたかったわけでもないのでは、というか、やりたくないなとかいうつぶやきをどっかで見たっけ、とネットを探るとスポニチ「遠藤農相“農水だけは当に嫌だった”」(参照)にあ

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2007/09/07
    諸外国はどう見ているのか。あと、10年後にこの話題は思い出されるとしたら私たちの恥ずべき軽率ととられやしないか。
  • 極東ブログ: 仏教の考え方の難しいところ

    「仏教と大量殺人」というタイトルにしようかと思ったが、不用意に刺激的なのでいい加減なタイトルに変えた。たぶん普通の日人は仏教は不殺生の宗教なので、大量殺人を教義的に許容することなどありえないと考えるのではないか。実際夏安居などはジャイナ教かと思えるほどだ。あるいは多少日史を知っている人なら僧兵や願寺戦なども連想するかもしれないが、それでも仏教の教理において殺生を是とする考えがあるとは思わないだろう。しかし、子細に仏教を検討していくとそうとばかりもいえない。 歴史的に興味深いのは北魏における大乗の乱だろう。なぜかウィキペディアに項目がある(参照)。 大乗の乱(だいじょうのらん)とは、中国北魏の宗教反乱であるが、人を殺せば殺す程、教団内での位が上がるという教説に従った殺人集団であり、その背景には弥勒下生信仰があるとされる。 515年(延昌4年)6月、沙門の法慶が冀州(山東省)で反乱を起こ

    mori-tahyoue
    mori-tahyoue 2007/04/27
    先生、南泉斬猫のエントリもありましたね。たしかに「難しいところ」かも。宗教は道徳ではないし。