【ロンドン矢野純一】アイルランドで憲法で禁じられている人工中絶の合法化の是非を問う国民投票が行われ26日、開票が始まった。同日午後4時(日本時間27日午前0時)現在、賛成68%、反対31%で、中絶合法化を支持していたバラッカー首相は「年内にも法制化する」と事実上の勝利宣言を行った。中絶に反対するカトリック教徒が8割を超す同国では国論を二分する議論が続いていた。 投票は25日、行われた。バラッカー首相は「静かな革命だ」と述べた 同国は、世界で最も中絶に厳格な国のひとつとされ、最長で禁錮14年の刑が科される。1983年の憲法改正で「母体と共に胎児にも生存権がある」として中絶禁止を明文化。今回の国民投票は、この条項を撤廃して中絶を認めるかどうかが問われていた。 同国では83年の憲法改正以降、中絶を巡り議論が続いていた。2013年には複数の医師が、妊婦に自殺も含め生命の危険があると判断した場合に限