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ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (25)

  •  「エコノミストの昼ごはん」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    エコノミストの昼ごはん――コーエン教授のグルメ経済学 作者: タイラー・コーエン,田中秀臣,浜野志保出版社/メーカー: 作品社発売日: 2015/12/25メディア: 単行この商品を含むブログ (8件) を見る 書は著名な経済学者タイラー・コーエンの手による「とにかく美味しいものをできるだけお値打ちな値段でべるにはどうすればいいか」をメインテーマに書かれたエッセイ集だ.コーエンはそのコントラリアン的なユニークな経済学的な主張で有名で,その文章は啓発的で読んでいて楽しい.原題は「An Economist Gets Lunch」 第1章 導入 冒頭でニカラグアでいかに安くて美味しいものに出会ったかの探訪記が書かれており,ドキュメント風で面白い.この探訪記にはどうやれば安くて美味しいものに巡り会えるかのエッセンスが詰まっているのだ.このメインテーマについての探求は「は需要と供給の産物であ

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  •  「科学を語るとはどういうことか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    科学を語るとはどういうことか ---科学者、哲学者にモノ申す (河出ブックス) 作者: 須藤靖,伊勢田哲治出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/06/11メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (20件) を見る 書は物理学者須藤靖と科学哲学者伊勢田哲治による科学哲学を巡る対談集である.実際には対談時のやりとりをベースにして,双方が調整しつつ加筆修正を加えており,メリハリの利いたきびきびとした対談に仕上がっている.帯を含めた装丁も大胆で,思わず手に取りたくなるうまい作りだ. 対談にいたる経緯は須藤の「はじめに」と伊勢田の「終わりに」にそれぞれ書かれている.須藤は因果を巡る「あまりにも的外れ」な議論が科学哲学においてなされていることを知り,その後に知り得たことも含めた科学哲学についての批判的な講義を駒場において行う.その講義案を伊勢田がネットを経由して閲覧し,

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  •  「シビリアンの戦争」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    シビリアンの戦争――デモクラシーが攻撃的になるとき 作者: 三浦瑠麗出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/10/19メディア: 単行購入: 13人 クリック: 615回この商品を含むブログ (17件) を見る 書はある種の戦争開始のメカニズムについてのである.著者の三浦瑠麗は東大農学部卒業後,同じく東大の法学政治学研究科の大学院に進み,2010年に法学博士となるというちょっと変わった経歴を持ち,現在は東大政策ビジョン研究センターの特任研究員という若手研究者だ.書はそれまでの研究成果を生かしたはじめての主著ということで気合いが入ったになっている. 問題意識としては,「これまで関東軍の独走を許した日や多くの軍事政権の暴走の例をふまえて,一般的に『軍部は基的に戦争をしたがり,それを抑えるためにシビリアンコントロールが重要だ』と考えられてきている.しかしイラク戦争を見るとこ

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  •  「ゲーム理論による社会科学の統合」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ゲーム理論による社会科学の統合 (叢書 制度を考える) 作者: ハーバート・ギンタス,小川一仁,川越敏司,佐々木俊一郎,成田悠輔出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2011/07/14メディア: 単行購入: 9人 クリック: 328回この商品を含むブログ (17件) を見る 書はNTT出版による業書「制度を考える」の一冊.著者のハーバート・ギンタスはゲーム理論家で行動科学者ということだが,多くの学際的な活動で知られる.書もその邦題からわかるように非常に学際的な性格の強い書物であり,書を貫くギンタスの主張は「ヒトの行動にかかる学問は,社会科学,生物学,心理学,経済学という分野ごとに分断化され,相互に相容れないモデルを使っているが,それは大変嘆かわしい状況である.そして行動科学は,ヒトを拡張された合理性を持つプレーヤーと扱い,社会規範を入れ込んだゲーム理論によって統合が可能で

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  •  「イカの心を探る」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    イカの心を探る 知の世界に生きる海の霊長類 (NHKブックス) 作者: 池田譲出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2011/06/25メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 207回この商品を含むブログ (9件) を見る 書はイカの知性に興味を抱いたイカの研究者の研究物語である.ヒト以外の動物の知性の研究については霊長類やイルカ,それに一部の鳥類のものが有名だが,イカというのは意表を突いている.書ではそのような研究にいたった経緯や研究の苦労物語を交えて語ってくれている. 書はまずイカとはいかなる動物かという紹介から始まる.分類学的にはタコやオウムガイと並んで軟体動物の頭足類に属し,大きくコウイカとツツイカに分かれるということになる.これらは全て海産である*1.日人はコウイカとツツイカを普通「イカ」と呼び区別しないが,英米では一般的な名称としてcuttlef

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  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その8 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る ヒトの心がどのように時間を認知しているのかを言語に見る.序説のあと,ピンカーは時制と相の問題に進む. まず時制と相の関係について.ここはなかなか分かりやすい解説だ. ピンカーはこの文法による時間の把握は空間の把握と関連しているのだという. まず「時制」 これは時間の中で出来事の「場所」を示している. そして「相」 こちらは時間の中で出来事の「形」を表している. 「時制」は現在・過去・未来の違いを示す. She loves you. She loved you. S

    読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その8 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その7 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 人の心がどのように物事を認知しているのか.もの,空間ときて3番目は時間だ.言語における時間の問題は当然まず時制が問題になるのだろう. ピンカーは空間の認識と異なって,時間の認識をなくすことはできないと指摘している.時間の概念がない文化があるという(おそらく文化相対主義的な)主張があるそうだが,それは考えられないとピンカーは主張している.いわく,もし時間の概念がなければ,人が生まれ,育ち,年取り,死んでいくことさえわからなくなる.だから死体が起き上がり若返っていって

    読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その7 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    morita_non
    morita_non 2008/02/27
    時間認識について
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その5 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る さて私達の認知,「もの」と「材質」の次は空間の認知だ. ピンカーはまず,世界のレイアウトを見抜いて身体を誘導するのは驚異的なエンジニアリング課題であり,それは中身を空にできる皿洗い機や,階段を上る掃除機がないのを見てもわかると述べて,人の空間認知のすばらしさを強調する. そして続いて,空間に関する言語はそれほど見事ではないという.言語で説明するより絵を見る方がはるかにわかりやすいとはよくいわれることだ. この身体運動能力と言語能力の不一致は脳のデザインのためだとい

    読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その5 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その4 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 英語の名詞の構造からは,人はものについて「形と境界があるか」「個別物からできているか」という観点で把握していることが示唆される.これはその人の母語が何かによって影響を受けているのだろうか? ピンカーは,そのような言語決定主義を否定し,心理学者のナンシー・ソジャ,スーザン・ケアリー,エリザベス・スペルケの実験を紹介する. (通常発話の中にはまだ可算不可算の区別がない)2歳児に見慣れないもの(銅製の配管用のティーとか,ピンクのジェルの滴など)を与えてみる.そしてこれは

    読書中 「The Stuff of Thought」 第4章 その4 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その15 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第8節はこれまで見たような動詞のマイクロクラスがどのように人の心に入っているかについてだ. 確かに人が何かの動詞の用法をためらったり,聞いて変に思うときには,細かな規則に敏感になっている.しかし誰にも教わらず文法学者さえ理解に何十年もかかった規則になぜ敏感なのだろう.しかもそれによりしゃべれることが減るにもかかわらず.この敏感さはどこからくるのだろう. ピンカーはこう疑問を提示しているが,後段の究極的な疑問に節で直接答えるわけではない.節では至近的な説明が行わ

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その15 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その13 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 前回は使役交替による他動詞は,自発的だと心が認識しているものには使えないことを見た.その中には人の意識的行動,何かが内部から放出されるような動詞,そして存在を止める動詞があった.そして存在を止めることをさせる特別の道徳的な他動詞専用の動詞があることを見た. ピンカーによるとこの自発性,使役性,道徳性はヒトの心の同じ部分にある.道徳判断は予見できる結果についてそれを意図して能動的に行動する場合にもっともはっきりと当てはまる.それは因果構造を持つ主語の行為記述と同じで

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その13 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その12 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 使役交替の続き. このような使役交替他動詞は,ピンカーによるとヒトの心が認知する「自由意思」に関連している. まずほとんどの人の行動に関する動詞は,実際に誰かにそうさせられたとしても,使役構文はとれない. *(笑わせたという意味で)Bill laughed Debbie *Judy cried Lesley *Don Corleone signed the bandleader the contract. これは,これらの行為が行為者の中にある何かにより引き起こさ

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その12 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その11 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第6節は自動詞と他動詞の話だ. 英語には同じ動詞が自動詞にも他動詞にもなるという動詞が多く存在する. The egg boiled. Bobbie boiled the egg. The ball bounced Tiny bounced the ball これは causative alteration 使役交替と呼ばれる.他動詞構文の目的語が自動詞構文の主語になる形をとり,他動詞構文における主語がその自動詞的な効果の因果を与えるから「使役」とよばれるらしい.

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その11 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その10 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 二重与格の続き. 最後の謎解きは動詞 fine だ. なぜ「The IRS fined me 1000$.」とは言えて,「*The IRS fined 1000$ to me.」とは言えないのか. これは受益と被害に関わることだというのがピンカーの説明だ. 多くの言語は受益にかかわる格を表すマーカーを持っている.英語では通常 for を使う前置詞与格になる,そしてこのうちいくつかの与格は二重目的与格になることもできる. buy a house for your f

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その10 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その9 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 前置詞与格構文と二重与格構文の続き なぜ子供はどの動詞がどの構文をとるかを覚えられるのか.ピンカーの答えはこれも視点の転換により説明できるというものだ.これは行くこと(go)を生じさせたのか,所有させること(have)を生じさせたのかの違いだという. Give a muffin to a moose. はマフィンをムースのところに行かせている. Give a moose a muffin. はムースにマフィンを所有させているのだ. この2つは同じように見えるが,認

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その9 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その8 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第5節でピンカーが取り上げるのは間接目的語を表す与格の問題だ. Give a muffin to a moose. Give a moose a muffin. 前者は前置詞与格と呼ばれる.後者は二重目的与格あるいはditransitive与格と呼ばれる. 伝統的な文法では後者にある2つの目的語は間接目的語,直接目的語と呼ぶ.現代では通常,第一目的語,第二目的語と呼ぶことが多いそうだ.日では普通,間接目的語,直接目的語と学校で教わる.学校ではこれは同じ意味で入れ

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その8 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その7 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第4節の続き.引き続き動詞ついて,動詞の意味のうち動きや変化にかかる意味的な性質と,その動詞がとるフレーム(直接目的語に何をとるか)について. ピンカーはずらずらと動詞の例を挙げていく.なかなか見慣れない動詞も多いのだが,そのめくるめく感じをちょっと詳しく紹介してみよう. <両方のフレームをとれるものと違うものの対比> 小さなものがいろいろな方向にばらまかれる動詞は両方のフレームをとる.(ばらまかれるもの(中身)とばらまかれる対象(容器)のどちらも直接目的語にとる

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その7 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その6 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第4節でピンカーは動きと変化についてさらによく見ていこうと提案している. ヒトの心が,同じ状況をいろいろなフレームに捉えているとするなら,ある状態に置かれた人がどのようなフレームで考えているかを周りから予測するのが難しくなるだろう.ヒトの言語はコミュニケーションをとる上でどのようにこれを克服しているのだろうか. まずある動詞を動きと捉えるのか状態変化と捉えるのかを考えなければならない.ピンカーは「なぜ子供は nail という動詞を「表面に傷という変化を作る」と覚え

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その6 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その5 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第3節の続き.ここまでにピンカーは直接目的語について全体効果があることを説明した. ここで因果を引き起こしたものが言及されないときには,直接目的語が主語になり,動詞が自動詞になれる構文がある. The butter melted. The ball rolles. その場合にも全体効果があるという説明がなされる. Bees are swarming in the garden. The garden is swarming with bees. ネイティブでない私

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その5 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その4 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    The Stuff of Thought: Language as a Window into Human Nature 作者: Steven Pinker出版社/メーカー: Viking Adult発売日: 2007/09/11メディア: ハードカバー購入: 2人 クリック: 120回この商品を含むブログ (105件) を見る 第3節は内容物所格構文と容器所格構文の謎解きだ. その前に前節のおさらいと訂正を 中身を容器に入れるような動作,中身を何かで覆ったり取り囲む動作を示す動詞には3類型ある. 日語で言うと 「塗る」のように「赤いペンキを壁に塗る」「赤いペンキで壁を塗る」の両方の形をとれる動詞とそれぞれ片方しかとれない動詞だ. 前回私は次のように書いた. 中身と容器では 「積む」「注ぐ」「詰める」「入れる」は中身しか「ヲ格」をとれない. 「満たす」は容器しか「ヲ格」をとれない. しか

    読書中 「The Stuff of Thought」 第2章 その4 - shorebird 進化心理学中心の書評など