自民党の丸山和也参議院議員が、2月17日の参院憲法審査会で「黒人奴隷が米大統領になった」という旨の発言をしたということで、ちょっとした騒ぎになっている。(こちら) はじめにお断りしておくが、私は、丸山議員のこの発言を、今回の原稿の主題に据える気持ちは持っていない。 最初にこの発言のニュースを引いたのは、ほかの政治家の問題発言と対比するためだ。 私は、ここしばらく頻発している政治家による不穏当な発言と、それらの発言に関するそれぞれの報道のトーンに、釈然としないものを感じている。今回はそれらの「失言の伝えられ方」を見比べてみることでメディアの役割について再考してみたいと考えている。 丸山議員の発言は、問題外の軽率な発言だ。 「どこから突っ込んで良いのやら」 というヤツだ。 なにより、「黒人の血を引く」「奴隷ですよこれは」といったあたりの言葉の選び方に無神経さが露呈している。 昭和の時代ならいざ