立憲主義(りっけんしゅぎ、英: constitutionalism)とは、単に憲法に基づいて統治がなされるべきであるというのみならず、政治権力が憲法によって実質的に制限されなければならないという政治理念である[1]。日本語での表現は「憲法に立脚する」という意味合いであるが[2]、そこにいう「憲法」は権力の制約を伴う規範的憲法であり、名目的憲法に基づく統治は本来の意味での立憲主義に結びつかない(外見的立憲主義)。 立憲主義を前提とした民主制を立憲民主主義[2]、やはり立憲主義を前提とした君主制を立憲君主制と呼ぶ。憲政主義とも言う。 古典的立憲主義は、複雑な概念であるが、その「思想」は、人類の歴史的な経験に根差している[3]。国家の統治は、より上位の法に従わなければならないという「思想」の起源は、古代ギリシアに遡ることができるが、そこでは憲法に違反する統治は革命によって是正されるものと考えられ