中日荒木雅博内野手(39)が「日本生命セ・パ交流戦」の楽天2回戦(ナゴヤドーム)の4回に右前打を放ち、プロ野球48人目の通算2000安打に到達した。ドラフト1位入団ながら、非力でやゆされることもあった。打撃に自信のなかった男が、卓越した守備と走塁で働き場所をつかみ、22年かけてつかんだ打の勲章。通算33本塁打は2000安打達成者で最少だが、この33本こそが偉業への道を表していた。 タイミングがずれたが、瞬時に軽打に切り替えた。打球は右前にライナーではずんだ。荒木らしい一打だった。笑みがはじける。すぐに目に入ったのは楽天星野副会長。入団時の監督だ。大きな花束を受け取り、目に涙が浮かんだ。プロで泣いたことはない。「こんなにうれしいんだって」。22年間の苦しみが、感動となって胸を突いた。 「俺みたいに技術のないヤツが申し訳ない。でも最近よく『お前の2000本は価値が違う』って言われる。打撃ではな