プロジェクト完了報告会は,通常「反省会」などと呼ばれ実施されることが多い。反省会と言うと「反省しなくては」となってしまい,一生懸命に失敗した点を探し出すプロジェクト・マネージャ(PM)がいる。そのため,筆者の会社では,反省会ではなく「プロジェクト完了報告会」とした。 完了報告会では,成功した点と失敗した点の両面から振り返ることが重要である。成功した原因については「PMやメンバーが持っている知識や経験に基づき成功したのか」「プロセスや仕組みなどに工夫をしたから成功したのか」「何か偶発的なことで成功したのか」「偶発的であれば,実際に何が良かったのか」を振り返る必要がある。そして,成功した要因のプロセスや仕組みを共有・文書化・蓄積し,次のプロジェクトに生かしていく必要がある。 一方,失敗した原因については,どうしても失敗したプロセスに携わった「人」にフォーカスされがちである。人にフォーカスすると