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ブックマーク / mitsuhiro.exblog.jp (64)

  • https://mitsuhiro.exblog.jp/25844455/

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  • 再現できなかった実験ーわたくしの場合 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    もう45年近くも昔、スイスのジュネーブ大学で研究をしていたまだ20代のわたくしに、実験の再現が出来なくなったことがありました。非常に残念で、今でもかなり強く記憶に残っています。 当時わたくしは電子顕微鏡を使って細菌ウイルスの一種T4がつくる構造体の観察をしていました。突然変異体を用いたので、正常なウイルス構造のかわりに長い筒状の構造がよく見えました。ウイルスDNAは入っていないので前駆体のようなものというのが関係研究者のあいだでの理解でした。わたくしは、当時としては斬新な画像解析方法光濾過法を使って、この構造体の詳細に観察する実験をやっていました。 ある時、その筒状構造を含む試験管液を一晩放置して次の日に観察したら筒状の表面に見える格子の模様ががらっと変わっていました。顕微鏡の視野で観察していても歴然と違って見えるのでこれは面白いと思いました。ほとんどの筒状構造がそのようになっていました。

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  • 日本の博士取得者の大問題についての意見 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    5月31日のブログに日でのポスドク問題を論じました。 そこで書いた意見に変化はないのですが、日の現状はたいへんたいへんに二度繰り返したくなるくらい深刻だと思っています。 twitterで書いていても、若手らしい人たちのレスポンスにしても今のボス先生達にしても、関心は非常にあるみたいです。でもあまり問題の質を理解していない(失礼!)かたがたが多いのではないか、と感じざるを得ません。 どうしたらいいのか、誰もが納得する答えは持っていませんが、一つあるので、それを下に書きます。 この問題、すべての研究者がそれぞれの立場で胸に手をあててよく考える必要があると思うのです。現今の日人研究者(生命科学はすくなくとも)の最大の課題かもしれません。 学位取得者を沢山輩出することは、世界的観点からは当は大いに貢献している(はずな)のだと思います。ただし、日の博士取得者が世界に出て行って引っ張りだこ

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  • どうなる博士取得者 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    わかい研究者たちはこれからどうなっちゃうのでしょうか?よく話題になるし、またよく聞かれる質問です。 わたくしは生物系というか生命科学系の人間なので物理や化学などの若い研究者の将来は日でどうなっているのかわかりません。 生命系ではあまりかんばしい将来を考えるのは正直難しいでしょう。 研究者はだれだって好きこのんで苛烈な競争におかれるような環境を好むはずがありません。 だれもが落ち着いてやりたい研究をしたいと願うものです。それが3年、よくても5年で職が無くなり、次がみつかるかどうか分からなかったら不安だし毎日が楽しいはずがありません。 そういう分野にどうしても行きたいと願う若者が減るのは当然でしょう。 いったいなぜどうしてこのようなトレンド(流れ)の研究社会環境になったのでしょうか。誰かが意図して計画したわけでなくせいぜい「健全な競争のもとにおける生命科学の発展」を企図して研究者つまり学位取

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  • 研究者になるための幼児教育 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

  • どこかが深いところでへんになった日本 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    耳が聞こえないのに素晴らしい作曲をするとかで人気のあった佐村河内氏(この人の名前憶えられなくていまネットで調べました)が「実は」ということでいっぺんに破綻した話が最近ありました。わたくしは疎くてこの方まったく知りませんでしたが、テレビでヒゲもじゃもじゃの人物が記者会見できれいさっぱり剃って出てきてその違いに驚きました。作曲の代役がいて極めて長期に世間を騙していたのですね。しかし、記者会見の盛り上がりのせいかその後あまり話題になりません。 元都知事の猪瀬直樹氏、当選時は最高得票だったのにもう都民の多くは思いだしたくないようで、最近罰金50万円で決着したようですが、もうしばらくすると誰も話題にしないかもしれません。猪瀬氏は記者会見をして謝罪を繰り返しておりました。オリンピック誘致の立役者だったはずですが5千万円のことでいっぺんに破綻して知事辞職という目に会いました。公民権も5年間失ったとのこと

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    motoson
    motoson 2014/03/30
  • ダイオウグソクムシの死を悼む | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    して6年目に入り話題となった鳥羽水族館(三重県鳥羽市)が飼育する深海生物「ダイオウグソクムシ」の「No.1」が14日、死んだ(産経新聞)。 気にしていたのですがやはり死んでしまいましたか。なにもべずにまるまる5年、生きていましたがやはり絶のせいなのか死んでしまったのだそうです。 2,3年前にテレビの番組で飼育のかたが深刻な顔をしてなにもべないということをめんめんと述懐していたのを思いだします。 水族館にきた当初はもりもりとアジ一匹をべたそうです。それが平成21年1月ということで、それからなにもべてないのだそうですから、絶は5年余にわたるわけです。 驚異の絶生存記録ではないでしょうか。 当初のべっぷりがすごかったので、そのうちまたべるだろうと飼育の人達は思ったようですが、とうとうこの絶死という最終段階を迎えてしまったのでした。 その死をわたくしも深く悼んでいます。なぜ

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  • Genes to Cells表紙、評判に | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    ことしの正月、子供達の家族がみな集まっていろいろよもやまばなしがありましたが、娘と長男がいうには、分子生物学会の表紙が、学会とは無縁とも思える人々のなかで評判になっているとのこと。 嬉しい話です。ツイートがあるらしいですが、ツイート検索は自分がツイートしていいる癖に知らないので、グーグル検索しました。そうすると、以下のようなものが。 ある方から教えてもらったのだけど、日分子生物学会の学会誌の表紙イラストとタイトルがどの号も  センス良すぎて!!! もうこれで充分です。努力がむくわれた感じです。 参考までに、この表紙は絵案をおもいつき実際に描く人Tさんとわたくしどもの意見を聞くT社のWさんと絵案にコメントをするわたくしども編集の人間によって作っています。 周辺には(秘密で)、この雑誌の論文のかなりの部分は将来消えてしまうだろうが、この表紙はひょっとすると100年後も残るかもしれない。この表

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  • 研究発表と宣伝行為 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    いろいろと刺激的な情報が東のほうから聞こえてくるのですが、いまは書くべきでないらしいので、やめておきまして、きょうは論文刊行とはそもそもなんなのかについての自分の考えを書いておこうとおもいます。 論文を書くとは結局宣伝告知の類ではないのか、とおもいます。昔論文投稿の経費は研究費に入っていませんでした。研究費で払うものではない、機関か個人かが払うものだ、などという理屈だったのかもしれません。いまは研究費で堂々と払えます。公開が必須のジャーナルでは30万円とかかかるのはざらです。つまり研究の完結は論文をだして研究成果内容を一般に公知するということなので、パブリックの利益になるはずで、だから国民の血税も刊行費に使ってよろしいということになります。個人の欲望を満たすための私利私欲の論文刊行なら血税を使うべきでない。当然のことです。 ですけれども、論文刊行や学会発表はやはり宣伝だと感じています。 発

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  • 誤表記から偽装へ、阪急と阪神、リッツカールトン | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    motoson
    motoson 2013/10/29
  • 追加して言っておきたいこと | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    前回書いたのにはもうすこし追加したいことがあります。 わたくしはもう国内学会にも真面目にいかないし、研究費も一緒にもらうような仲間がいないので国内の様子があまりわからない。でもだからこそというか、孤立者の感覚で、捏造の新時代に日は入ったという感触があるのです。その理由は研究費の流れが新時代にはいったので、とうぜんそこでおきるストレスや軋轢もタイプが変わってきて、生存のためにやってしまう捏造のタイプも新時代に入ったということなのです。世間ではあまり知られてないですが、捏造論文をだしたとして懲戒処分をうけたひとたちが裁判に訴えて、かなり高い確率で勝訴であったり示談になったりしているのです。 でも今日言いたいことはそういうことではないのです。 つまり捏造データが生みだされる環境はかなり単純でない。外部からみると、研究主宰者の意にそいすぎるようなデータがでてくる不自然なしくみがラボ内にあることが

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  • 改めて捏造データを含む論文を考える | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    なんべんも捏造データ論文についてこのブログでも触れています。わたくし、この問題について若い頃はゴシップ的な知識は割合豊富でした。そういう知識を基に捏造データを避けるために、ラボ内では極力「正直がすべて」という方針でいきました。つまり論文での明白な過ちは恥ずかしいがしかし人間である以上過ちはしかたがない、しかし意図的なデータ改竄はこれは学問上の犯罪なので、判明したら、即刻永久レッドカードと、ラボヘッドとして、躊躇なく言っていました。しかし、それは近辺にそんな人物など出るはずがないという強い思い込みがあったことも事実です。 運良く今日まで京大の生物物理で若い仲間と研究を始めてから、40年になりますが一度もありませんでした。 いっぽうで、いわゆる2勝1敗のデータをどう扱うかは難しいものです。 つまり繰り返す実験の結果データが2方向に向いた場合です。正直、難しい。どうにもならなければ実験回数を増や

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  • 細かい話と聞いたことのない話 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    朝日新聞に、東大分生研から発表された大量の論文に捏造データがあったという記事がありました。他の新聞ではまだ出ていません。スクープというかたちになっています。論じたいのですがすこし時間をあけたいと思います。 そのかわりこのあいだ飛行機内で書いたブログはロイヤルベビー誕生でアップしなかったので、きょうはそれを出しておきます。 忙しいので、話題は沢山あるのですが、すこしずつです。 若い頃、つまり20年か30年か前ですが、長老の先生に学会の懇親会などで、君たちのはなしは細かいねえ、といわれて鼻白んだものです。そりゃそうですが、でも細かい話以外に持ち種がないので、しかたないでしょう、がまあ無言の返事だったわけです。 わたくしもその長老の年齢になって、やはり同じようなことを言いたくなる衝動に駆られることが最近は多いです。国内の会合でとみに多いです。 でもそれはまずい、かれらも返事もしにくいだろうし、嫌

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  • 二刀流でいくしか | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    明日は京都駅近くで会議があります。わたくしには重要会議で出席者のご意見を注意深く聞かないといけません。 前からラボや昔の研究室の仲間に会ったときには折々にいっているのですが、まだこのブログではあまりいってないようなことを今回書いてみようかと思います。 生命科学をやるものにとって時代が変わった、という認識は多くのかたたちが共有しているのだとおもいます。 現状はけしからん、もっと基礎科学を大切にしないと、というのももちろんありだと思います。 しかし、いっぽうでわれわれは生き続けなければいけないので、先の長い若い世代にどう三度の事を得られるようにするか、こちらのほうが現状の改革よりまったなしの急務になっているわけです。 それでわたくしが自分の言うことをあまり誤解しない人たちにいっているのは、ひらたく言えば、二刀流でいきなさい、頭を切り換えて基礎と応用、どちらもやりなさいよ。というものです。そん

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  • 破綻をおそれることはないのでは | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    研究者を志望する若者たちが減っていることはわたくしにとっては大きな関心事ですが、志望者が減っているのは、志望しても先が見えない。たとえ志望しても破綻してしまうのではないか。自分のケースというよりは、周囲の年長の人たちを見てもうまく経歴が伸びている人はごく少数にしかみえない。 破綻するよりはより確実な安心そうにみえる職業にいた方がましなのでは。 ここで話題にしたいのは、「破綻」というコンセプトです。先行きの人生が破綻してしまう。 計画通りにいかない、期待通りの人生にならない、破綻人生を歩むのではないか。 破綻とは英語辞書ではfailureと訳語にあります。つまり失敗人生に終わってしまうのではないか。 しかし、破綻という言葉の字をよくよく見るとちょっと違うのかも。 破はまさに破れるです。綻はほころぶ、縫い目がほどけてしまう。つまり、布でいえば、破綻は破れて糸がほつれてしまう、ということで失敗と

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  • 氷河時代かな | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    昨日の書いたものは途中で終わってしまいました。またいつか気分が変わったらまとめて見たいとおもいます。 いろんな人々と話しましたが、米国では基礎研究の続行は非常に難しくなって来ていると言われました。端的には研究費をえるための競争率が高くなってきたので、この程度やれば前は研究を続行できたのに、いまでは駄目というケースが増えているようです。 基礎研究をするのはますます狭き門ということなのでしょう。 それではどういう研究が続行しやすいかと言えば、医療と結び着くような研究が奨励されている。基礎研究の成果を医療に応用する流れです。 もしくはバイオテクノロジーとかいわれる種々の生物をもちいたなんらかの工業や産業に直接むすびつような研究です。基礎研究がかなりおうように許されていた米国もとうとうそうなってきたようです。 しかし、そうは言っても米国の懐は深いのですね。こんかいBaltimoreでは旧友のところ

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  • 80歳で博士号取得の妹尾一成さん | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    80才で工学博士を取得した大阪の妹尾さんの朝日記事がほろりとさせ、かつこのような人こそ今の日が一番欲しい人なのだと思いました。 http://digital.asahi.com/area/osaka/articles/OSK201304170125.html?ref=comkiji_redirect 博士論文は「木質バイオマス炭化によるカーボンシンク効果の評価に関する研究」。木炭を土中に埋めると大気中の二酸化炭素を減らせる。その炭を効率よく焼く炭化炉を設計した。炉のメーカーで長年培った経験と技術が生きた、なのだそうです。 指導する、石川教授は、実習が多い工業大で教える時は、博士号よりも技術士などの資格がものを言うと実感している。「企業や現場で働きながら、発明や技術革新を成し遂げる人も多い。一方で、博士号は足の裏の飯粒といわれる。その心は『取ってもえない』」と言うのだそうです。 まあそう

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  • 威嚇から本気モードへ、日本大学のアジアでの評価 | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

  • 日本発の論文数の低下 追記しました | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    の論文数が外国に比較して地位低下が著しいとの記事をみました。 そうだろうな、とおもいます。 もう長らく続いている日の研究費の集中、重点化、5年おきに生まれる新研究分野への研究費特化による研究者の先鋭化による結果に違いありません。 研究者といういきものはニッチ的なもので、たとえ年間50万円の研究費でもひとたび頂ければ一生懸命論文になるようなだれもやってないトピックを探して研究をするのです。 論文を書こうとする研究者の数が減ればとうぜん論文数も減るでしょう。こう推測します。 わたくしが研究費をひろく浅くばらまかなければ大変なことになると要職の人に会えば常にいっているのもこういうことをおそれてきたからです。 1960年代から70年代の頃の乏しい研究費ではあるものの一律の大学や研究所の講座費で広く浅くやって来た研究の広がりもとうとう枯渇してきたのかと思います。わたくしなどがそういう環境の中で

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  • わからない、と言えること | 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

    大津のほうでは雪だそうです。 こちらは天気は青空と雲が半々で日光もあり悪くないですが、でも風はかなり冷たい。 ただ歩き出して30分もたつとすこし汗ばみ快適となり,沖縄の一年でいちばん屋外の運動に適したシーズンとも言えます。 さて、最近ある大学院生(沖縄の学生ではない)とつきあっているうちに、ひどく簡単なことですが、学んだことがあります。これだけ長い年数、大学院生とつきあってこんな簡単なことを学ぶとは、とわれながら驚いています。 どういうことかというと、なにかについて、分かりませんと言える、のは案外高級な知的発言なのだということなのです。あったりまえでしょうと、思いますか? わからないと言うよりは、こうでしょう、ああでしょう、と断定的にものを言うほうが頭が動いているように見えます。 でも何かを発言しているのは、いろいろ考えたうえでの結論を言っているのか、それともその言ってることひとつしか思い

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