『他者の靴を履く』/ ブレイディみかこ 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ (文春e-book) 作者:ブレイディ みかこ 文藝春秋 Amazon 久々ブレイディみかこさん。恥ずかしながら知らなかった「エンパシー」と、著者が他著作でもちょくちょく触れる「アナキズム」を結びつけた見事な作品。めちゃめちゃ面白かった。 エンパシーとシンパシーは日本語ではいずれも「共感」と訳されてしまうそうだが本質的には異なるもので、後者は相手に対する同情や感情という「内からくるもの」である一方、前者は他者の感情や経験などを理解する能力という、要するに「後天的なスキル」らしい(それを本書では「他者の靴を履く」と定義してる)。エンパシーの中でも特に「コグニティブ(認知)エンパシー」は、他者のことを想像するスキルだそうで、それこそ育児やビジネスなどあらゆる場で必要なもので、しかもスキルやから、磨ける。著