■ 電光石火のカウンターだった。ゴールキーパーの東口順昭からボールを受けた坂本一彩がドリブルで持ち運び、浦和DFアレクサンダー ショルツを振り切って左から駆け上がった石毛秀樹に繋ぐ。ワントラップから右足で送り込まれたクロスボールは微塵のズレもなくゴール右前に走り込んだ齊藤未月にわたり、胸トラップから豪快に右足を振り抜いた。 33分、立ち上がりから完全に相手を上回り、ゲームを支配する中で掴み取った先制ゴールだった。 7月2日のJ1リーグ19節・浦和レッズ戦。猛暑が続く中、約1週間ぶりの公式戦となる浦和と、前節のサンフレッチェ広島戦から中2日でこの一戦を迎えたガンバとでは、正直、コンディション面に差が見られるだろうと覚悟していた。 だが、蓋を開けてみれば立ち上がりから攻守に高いインテンシティを示し、ゲームを支配したのはガンバだった。前半、ガンバが放ったシュートは実に8本。ピッチで示した勢いは、