カタールW杯はアルゼンチンの優勝に終わり、激闘に幕を閉じた。スポーツ報知では、元日本代表MFの中村憲剛氏が、アルゼンチンがPK戦の末にフランスを下した決勝戦に加え、大会を総括。現役引退後初めてとなるW杯を、解説者、さらに指導者目線で見つめた約1か月間を振り返った。(取材・構成=内田知宏、金川誉) 決勝のテレビ解説を終えた19日午前。中村氏の帰宅は、午前4時30分だったという。短い睡眠を挟んでもまだ興奮冷めやらぬ、といった様子で、史上最高の決勝戦を振り返った。 「サッカーって最高ですね。W杯、最高です。一番最後に、今までで一番面白い試合が待っていた」 戦前はフランス有利、とも言われた決勝。しかし前半からアルゼンチンがペースを握り、前半10分にPKでメッシ、さらに同36分にはFWディマリアが決めて2点のリードを奪う展開となった。 「前半、ずっと考えていたことがあったんです。なぜ、ディマリアが左