能勢電鉄(兵庫県川西市)は23日、川西市黒川の妙見山で運行する妙見の森ケーブル(黒川-ケーブル山上)などの事業を2024年6月24日で終了すると発表した。利用客の減少傾向で長年赤字が続く中、施設の老朽化が進み、数億円の更新投資が必要となり、営業の継続は困難と判断した。この日、近畿運輸局に廃止届けを提出。廃止日を繰り上げる可能性もあるという。 同ケーブルは1960年に開業し、全長600メートル。高低差223メートルの2駅を5分で結ぶ。妙見山の参拝者やハイカー、行楽客らが利用していた。 同社によると、利用客は74年度の約20万人をピークに、マイカー移行が進むなどして減少。定休日の設定に伴う経費削減や運賃値上げ、イベント開催での利用促進に取り組んだが、新型コロナウイルス禍が追い打ちをかけた。2022年度の利用客は約8万3千人まで落ち込み、約2700万円の営業赤字だった。 同社が山上で運営するリフ