タイトルに「正規表現とオートマトン:」が付いた記事は、いちおう続きものになる予定です。「この機会にマスターしようぜ、正規表現、構文図、オートマトン」から始まる形式言語理論入門シリーズだともいえますが、これから扱う話題はあまり一般的じゃありません。特論ですな。「Catyの正規表現型:なぜ明瞭正規表現なのか」で触れた明瞭正規表現についてハッキリと述べることが目的です。この目的に必要な概念や手法を順に説明していきます。 今日はイプシロン指標の話です。「イプシロン指標」は僕の造語です。とても重要な概念の割には名前がないので命名しました。でも、ある種の対象物/概念にε(イプシロン)という記号を使うことは伝統的なのです。 内容: 言語、オーマトン、正規表現 イプシロンの話 言語演算とε指標 ε指標の計算 ε指標の使いどころ 言語、オーマトン、正規表現 アルファベット、つまり基本記号の集合をAとしましょ