煉瓦亭の"混ぜる"オムライス 2020.05.04 連載 : 春のたまご料理 言わずと知れた老舗洋食レストラン「煉瓦亭」のオムライスは、包むのではなく混ぜるという独特なスタイル。そんな唯一無二のオムライスのつくり方を習いました。 くるむんじゃない混ぜるんだ! 「実はオムレツより簡単です」。料理長の大澤正季さんはニッと笑い、勢い良くフライパンにボウルの中身を注ぎ込む。ザザッ、トントントン、と小気味よくフライパンを振ること30秒。“元祖オムライス”の出来上がり。 創業明治28年。銀座の老舗洋食屋「煉瓦亭」の元祖オムライスは、たまごにご飯を混ぜ込んだ独特なスタイル。 「明治33年頃のことです。新人の練習を兼ねて焼いたオムレツとご飯が当時の賄いの定番でした。調理場はいつも忙しく、隅で立ちながら食べるような毎日。いっそオムレツにご飯も混ぜて焼いてしまえば洗い物も少ないから、と試したのが始まりです。そ
