入試難易度の違いによって、就職活動の仕方や就業意識に大きな違いがあることがわかった。難易度の高い大学の学生のほうが、積極的に就活に取り組み、目標も高い。 採用コンサルティングのレジェンダコーポレーションは、全国の主要な大学を入学偏差値で難易度の高い順にA、B、Cとランク分けし、それぞれの特徴を調査した。 Aランクの大学に通う学生はB・Cランク学生に比べて「より積極的に就活に取り組み」「海外勤務意欲が高く」「年収目標が高い」ことなどがわかった。 ■Aランク学生は就職活動量が多い Aランク学生はB・Cランク学生よりも早く就職活動を開始している。エントリー数はB・Cランク学生より少ないが、面接・説明会参加数が多く、OB・OG訪問も活発に行っている。 その結果、内々定数が多いだけでなく、内々定先にも満足しており、5月時点でAランク学生の6割以上が就活を終了している。Cランク学生
昨年秋に、学生の就職活動を実際に指導する塾や家庭教師が話題になったが、実際にあまり利用されなかった。また、学生が最も活用した情報源は「就職情報サイト」で、人気ナンバー1は断トツでリクナビ。 採用コンサルティングのレジェンダ・コーポレーションは、2011年入社の就職活動を行う大学生・大学院生36万0440人に対して就職サービスの利用状況について調査を行った(調査期間は、2010年5月13日〜5月19日)。 まず、就職活動の開始当初(昨年11月)に利用予定だった就職サービスと、実際に利用した就職サービスを比べたところ、利用予定だったものの最も利用しなかったサービスは「就活塾・就職の家庭教師」だった。 昨年11月時点では56.1%の学生が「就活塾・就職の家庭教師」を「利用予定」と回答したが、今回の調査で「実際利用した」と回答した学生は4.1%にとどまったのだ。 また、「大学の就職課・キャ
仙台・不動産市況――新築空室率52%! 東京資本が演出したクレーン林立の“悲劇”《不動産危機》(1) - 09/05/07 | 17:20 杜の都・仙台は東北地方では独り勝ちと言われてきた最大都市である。昨年の公示地価では、仙台駅前の前年比上昇率が40%で全国一となった。1平方メートル当たり325万円で、バブル絶頂期だった1991年の1350万円には遠く及ばないが、2005年の底値171万円からは倍近くに反騰していた。 ところがだ。最近の不動産市況を見ると、仙台の悪化ぶりはひどい。先日発表された今年の公示地価では、仙台市中心部の地点は軒並み2割近く急落した。地方圏・商業地の地価下落率上位10のうち9地点を仙台が“独占”している。 また、不動産仲介大手の三鬼商事の調べでは、今年2月の仙台市中心部オフィスビルの平均空室率は14・06%を記録。全国主要都市の中でも飛び抜けて高い。9%台だっ
大阪・不動産市況―キタもミナミも続々竣工、“不運”の再開発ラッシュ《不動産危機》(1) - 09/05/07 | 00:00 新大阪駅から徒歩数分、日本生命などの高層ビルが立ち並ぶ一角に、大阪市内の不動産市況悪化を物語るビルがある。三菱地所系のファンドが開発した「新大阪フロントビル」だ。ビルのウインドーには「テナント募集」の大きな広告。2008年11月に竣工したが、いまだテナントはゼロだ。不動産業界関係者も「どうなっているのだろう」と首をかしげる。 このビルから徒歩4〜5分に位置する「新大阪テラサキ第3ビル」も、完成から1年近く経つが、看板を見ると7階建てのオフィスのうち6、7階はまったくの空き状態。 「キタ」と並ぶ大阪の中心街「ミナミ」の心斎橋駅から徒歩圏、長堀通りとなにわ筋が交差する、地下鉄西大橋駅真上に建つ「四つ橋グランスクエア」も不動産市況悪化の生け贄の一つだ。1、2階のアウ
デベロッパー倒産から身を守れ! いざというときのためのマンション購入Q&A《不動産危機》(1) - 09/05/01 | 12:20 住宅に関する悩みや疑問を受け付ける「住宅リフォーム・紛争処理センター」。同センターには現在、木造注文住宅メーカー「富士ハウス」(浜松市中区)に関する問い合わせが殺到。専用窓口への問い合わせの電話は、3月24日までに800件近くに及んでいるという。 富士ハウスが自己破産の申し立てを行ったのは1月29日。破産申請の前日と当日に建築主23人から合計2億8420万円を入金させており、建築主側の被害は甚大だ。相談内容は「工事がストップしてしまったが、どうすればよいか」「代金を7割方払っているのに、工事が始まらない」「管財人と連絡がつかない」などの内容。混乱は今も続いている。 一方、同センターには「マンションに関する問い合わせはほとんどない」という。富士ハウスのよ
REIT市場が土壇場に、公的資金か合併再編か《不動産危機》(1) - 09/04/22 | 12:20 J‐REIT支援の議論が高まりつつある。世界的な信用収縮と不動産市況の悪化を背景に資金繰りに苦しむREITが続出。リスクを取れる投資家が見当たらない中、業界からは「年金や個人投資家が買いに出てくるまで、『安定化基金』のような公的なつなぎ資金が必要」といった声が上がっている。早稲田大学大学院ファイナンス研究科の川口有一郎教授も「不動産取引の出口機能を果たすJ‐REITは、国民経済にとって重要な商品だ」とREIT救済の必要性を説く。 昨年来、リプラス、モリモト、そしてクリードと、REITを傘下に持つ企業の破綻が相次いだが、これまでは破綻前に主要スポンサー(母体企業)が交代し、母体企業の不在は回避されていた。 ところが3月10日、恐れていた事態が発生した。不動産ファンド運営のパシフィック
新興デベロッパーになお続く「重大局面」、金融機関の支援継続の正念場《不動産危機》(1) - 09/04/21 | 12:20 「最近、危ない会社の頭文字をとって“JAPAN”なんて言われている」。不動産会社の資金繰り難が続く中、ある業界関係者はそう苦笑する。頭文字をとった「JAPAN」は昨年来言われているが、該当企業の倒産もあり、新たに入れ替わって登場した。そんな言葉遊びがまかり通るほど不動産業界の経営危機説は日常化している。 株式市場で不動産セクターを調べると、3月末現在、全部で130社あるが、このうち2000年以降の公開企業は全部で82社。実に63%に上る。ところが、昨年1月以降わずか1年の間に19社が“倒産”しているが、いずれも00年以降に上場した企業だ。ある業界関係者は、現在のような資金繰り難が続くと「J‐REITが解禁された00年以降に上場した企業全部に倒産懸念が出てもおかし
不動産・マンションはどこまで下がる?――自壊する危機の構図《不動産危機》(1) - 09/04/20 | 19:00 昨年から本格化した不動産不況はクライマックスの局面に近づいたようだ。そう思わせる現象が相次いでいる。 まず、地価下落の加速だ。3月下旬に発表された2009年1月1日現在の公示地価では、全国平均の地価は3年ぶりに下落に転じた。大都市圏では地価上昇地点は皆無で、名古屋や東京都心部を中心に前年比2割以上の下落率を記録する地点が多発した。しかも、この公示地価は実態より甘い評価というのが一般的な受け止め方。「たとえば東京圏の商業地が平均で6・1%下落したというが、現場取引の実感では、この数倍の下落率があったと見ていい」(業界関係者)。景気の急激な後退に伴い、足元では一段と地価下落に拍車がかかっている可能性が高い。 地価先安感が強まる中、不動産取引はパタリと止まった。都市未来総合
老舗の投資ファンド解散へ――。2008年秋、1本のニュースがマスコミを駆け巡った。 企業買収を手掛ける独立系投資(バイアウト)ファンドのMKSパートナーズ(松木伸男社長、02年設立)が、今年いっぱいで運営するファンド(投資事業有限責任組合)を解散する方向で検討していることが明らかになったのだ。独立系としては、ダイエーや東京スター銀行などの買収を手掛けたアドバンテッジパートナーズ(1992年設立)、コスモスイニシアやあきんどスシローなどを手掛けたユニゾン・キャピタル(98年創業)と並び、わが国の投資ファンド「御三家」の一角に数えられていただけに、ファンド解散のニュースは驚きをもって受け止められた。 抜け落ちる人材 滞る資金調達 解散の理由について、同社は「金融機関からの借り入れが厳しくなり、新規の投資を実行するのは得策でない。また、既存投資先のバリューアップにもっと時間を使うべきだとも考
コミュニケーションが人を育てる――野村証券、ミクシィの社員活用術(1) - 09/01/19 | 12:30 放任したら人材は育たない――。国内証券最大手、野村証券は若手育成について、この方針を貫き続けている。 その中核を成すのが、1971年から続く「インストラクター制度」だ。入社3〜7年程度の若手先輩社員が、その年の新入社員に密着し、入社から1年間にわたって現場で、仕事の基礎からみっちりと指導する仕組みである。 野村は新入社員の入社前から、新人一人ひとりに誰がインストラクターでつくかを決めて、人員を配置する。1人のインストラクターが最大3人まで面倒を見るが、マンツーマンが基本だ。新人の仕事は、まさにインストラクターとともに進む。 「今日の予定は。新聞にはちゃんと目を通してきたか」。平日朝8時台。株式市場が開く9時を控え、野村の新人は、インストラクターとの打ち合わせを進める。原則とし
『新歌舞伎座』建設で浮上する利益背反のおそれ、歌舞伎座上場維持に身を削る松竹の不可解(1) - 09/01/15 | 12:30 1月3日から歌舞伎座(東京・中央区)の「さよなら公演」が晴れやかに始まった。期間は1月から2010年4月までの14カ月間。「歌舞伎座は昭和26年の再開以来、今年で58年。その締めくくりにふさわしい舞台にしたい」。松竹の我孫子正専務は意気込みを語る。 その言葉どおり、1月興行は豪華な役者が顔をそろえ、夜の部のチケットは完売したという。従来、一部の大口客に対して行っていた割引を減らすことで、松竹の興行収入は大きく伸びる見通しだ。 松竹が、さよなら公演と劇場の建て替えを発表したのは、08年10月20日のこと。発表内容は至って簡素で、さよなら公演を行うことと、松竹と株式会社歌舞伎座(以下、(株)歌舞伎座)が共同で劇場とオフィス棟を併せ持つ複合建物を建設するという2点
《座談会》大量採用世代の今――メガバンクの社内競争は熾烈、2年目で3分の1が退職(1) - 09/01/14 | 12:30 Aさん(男性) メガバンク総合職。入行2年目。都内私立大学卒業。 Bさん(女性) 大手証券会社総合職。入社2年目。都内私立大学卒業。 Cさん(女性) メガバンクのエリア限定総合職。入行4年目。都内女子大卒業。現在は首都圏の支店に勤務。 Dさん(男性) メガバンク総合職。入行2年目。都内国立大学卒業。 ――現在の業務内容について教えてください。 Aさん 中小法人の営業を担当しています。ただ会社のオーナー、従業員にもアプローチするので、結果的に個人営業もしている。貸し出しから外為、金融商品の販売まで、すべてやっています。 Bさん 個人や未上場法人の営業を担当しています。株式、投資信託、債券、年金保険など、扱う商品は幅広いです。カネになることなら何でもやる、という感じです
「カタカナ(=新興デベロッパー)に、われわれは手を出さへん。無理にマンション受注を増やしたゼネコンの経営が厳しくなるのは当然や」(関西ゼネコン首脳)。 関西を地盤とする中堅ゼネコンに逆風が吹き付けている。目下、関係者の間で、中堅ゼネコンの経営状況を分析する際のキーワードは「新興デベロッパー」だ。金融不安による信用収縮やマンション不況が直撃し、新興デベロッパーの経営破綻が後を絶たない。当然、そこへの依存度を高めてきたゼネコンも苦境に陥っている。それが表面化したのが2008年10月、兵庫県地盤の新井組による民事再生法申請だった。 02年に金融機関から640億円の債務免除を受けた新井組は、マンション建設に軸足を移し、07年12月期は黒字を確保していた。だが08年に入り状況が一転。新興デベロッパーの相次ぐ破綻に見舞われ、工事代金の焦げ付きが発生。資材業者からの現金払い要求も急増。金融機関へ駆け
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く