病気や災害、自殺などで親を亡くした子どもを支援する「あしなが育英会」は9日、年末年始の遺児家庭に関する緊急調査の結果を発表した。同会の奨学金を受ける高校1、2年生1878世帯に調査票を送り、43.3%から回答を得た。授業料が払えなかったり遅れたりした子や退学した子が19.9%おり、進学をあきらめたり進路を変えた子も26.6%いた。 家計を支える母親のうち、9月以降に職を失ったり会社が倒産したりした人が計4.4%。失業率は9.3%にのぼった。78.5%の世帯が生活状況の悪化を訴えており、同会は「低所得者ほど貧しくなる格差拡大社会の実態が浮き彫りになっている」と指摘。教育の機会均等を保障する対策を求めている。