「中国進出のハードルは一段高い」――。グローバル企業でも、中国における情報システムの構築・運用には苦心している。実際、商習慣や財務会計の考え方、ITを取り巻く環境の違いは大きい。日本の常識は通じない。 財務会計システム:都市ごとに異なるルール 中国の財務会計システムに関しては、関係者の間で体験に基づく“通説”が数多く流れている。 「財務会計には、現地のパッケージ・ソフトを使う必要がある。そのソフトで作った財務諸表しか、財務当局が受け付けてくれない」。中国に進出しているある企業の情報システム担当者は、このような体験を明かす。ある会計事務所の担当者は、「以前、ある会計パッケージを使ったところ、このシステムでは財務諸表を受け取れないと、財務当局から突き返された。財務当局のお墨付きという評判のパッケージに入れ替えたら一転して、認可が下りた」と話す。これらは、部分的には正しいものの、誤解を含んでいる
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