1 独立行政法人理化学研究所 平成26年6月12日 理事長 野依良治 殿 研究不正再発防止のための提言書 研究不正再発防止のための改革委員会 委員長 岸 輝雄 第1 本委員会の目的及び提言策定の経緯 1 本委員会設置の経緯 (1)STAP 問題の発生 ①2014 年 1 月 30 日、Nature 誌は、若いマウスの体細胞にストレスを与えると多能性を再 獲得するという現象(STAP 現象)によって作られた多能性幹細胞を、増殖できる細胞株 (STAP 幹 細胞 ) とし て樹 立し たと いう 内容の2 編の 論文 Obokata et al., Nature 505:641-647(2014) (以下 「第1論文」 という) 、 Obokata et al., Nature 505:676-680(2014) (以下「第2論文」という)を掲載した。 第1論文の責任著者は理化学研究所(以下「