愛媛県大洲市長浜町の沖合13キロの伊予灘に浮かぶ青島(あおしま)は「猫の島」だ。 島は東西1・5キロ、南北0・5キロ。島民15人に対し、100匹以上の猫がすむ。9月下旬にインターネットで紹介されると、全国から観光客が訪れるようになった。民宿、食堂はおろか自動販売機もない島は「猫好きにはたまらない楽園」と人気を呼びそうだ。 島民は50~80歳代。漁師が4人いて、あとの大半は年金暮らしの人たちだ。戦時中に疎開者が増え、人口のピークは1960年の655人。その後、働き口を求め人々は島を出た。現在、朝夕各1往復の定期船が四国本島との唯一の足だ。 島民らによると、人口が50人を割った10年ほど前から、逆に猫は増えた。置き去りになった飼い猫が繁殖したらしい。隠れるのにいい空き家が多く、車は1台もないので事故に遭う危険はない。漁師の男性(63)は「家に入ってきて困る時もあるが、増えてしまったものはしょう