「タイム・スタンプによる時刻認証サービスが最近盛り上がっている最大の要因は,先使用権制度による特許対策である」---。NTTデータは,文書が作られた時刻を認証するタイム・スタンプ・サービスの隆盛の理由を,RSA CONFERENCE 2007の展示ブースで,こう説明した。同社はタイム・スタンプ・サービス「SecureSeal」を2000年から運営しているが,2006年6月に特許庁が特許対策のガイドラインを公表したことを機に,導入が増えたと分析する。 特許庁が公表したガイドライン「先使用権制度の円滑な活用に向けて-戦略的なノウハウ管理のために-」は,先使用権制度を活用するための事例集である。前提として,他社が特許を出願したとしても,同じ発明を昔から使っていた者は,発明内容を継続して使い続けることができる,という状況がある。これを先使用権制度と呼ぶ。ここで,先使用権制度を円滑に活用するためのノ