首都圏の中学入試は、埼玉、千葉に続いて2月1日に東京、神奈川の私立中が解禁になり、本格化する。この10年、首都圏の中学受験者はおおむね増え続けてきたが、不況の影響が表れ、大手進学塾には減少予測も。出願校数も一層絞り込む傾向で、「曲がり角」の年になりそうな気配だ。(井上秀樹) 大手進学塾の四谷大塚(本部・東京都中野区)によると、私立と国立を合わせた首都圏の中学受験者数は2003年以降、毎年最多を更新し続けた。昨年の受験者は5万4千人。10年前に比べて1万7千人増、1.5倍近くになり、1都3県の小6の6人に1人が受験した計算だ。 中学受験を目指す家庭は数年前から資金面も含めて準備に入るところが多いと言われ、08年秋のリーマン・ショック後、最初のシーズンだった昨年はさほどの変化はみられなかった。しかし、首都圏の私立中の初年度納付金は安いところで70万円程度、高いところでは170万円にもなる。