中国が主導してインドネシアで建設が進む高速鉄道の計画をめぐり、ジョコ大統領は6日、国費の投入を可能にする改正大統領令を公布した。当初の両政府の合意では、インドネシア政府に財政負担を一切伴わない触れ込みだったが、事前の事業調査の甘さが露呈して費用が想定を上回り、方針転換を迫られている。ジョコ政権は政府融資も選択肢に入れる。インドネシア国鉄社長は9月上旬、国会の証言で「高速鉄道事業が19億ドル(約
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中国が主導してインドネシアで建設が進む高速鉄道の計画をめぐり、ジョコ大統領は6日、国費の投入を可能にする改正大統領令を公布した。当初の両政府の合意では、インドネシア政府に財政負担を一切伴わない触れ込みだったが、事前の事業調査の甘さが露呈して費用が想定を上回り、方針転換を迫られている。ジョコ政権は政府融資も選択肢に入れる。インドネシア国鉄社長は9月上旬、国会の証言で「高速鉄道事業が19億ドル(約
中国を訪問し、李克強首相と握手する安倍総理(2018.10.25)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) 少なくとも政府レベルで日中関係が改善しつつあるこのタイミングで中国向けの政府開発援助(ODA)を終了させることは、中国に「思い知らせる」ことが目的ではなく、むしろ日本政府は国内の反中感情を満足させつつ、中国政府との協力を軌道に乗せる手段として、この決定に踏み切ったとみられる。 反中世論の満足 10月25日に訪中した安倍首相は、中国向けODAが「歴史的使命を終えた」として、終了する方針を打ち出した。首相訪中直前に明らかになったこの方針は、多くの日本人にとって「遅きに失した」ものかもしれないが、それでも「もはや日本よりGDPが大きく、これまでの経緯からしても、まして中国が軍拡を推し進めていることからも、援助しないのが当たり前」といった反応がネット上には目立ち、総じて肯定的に受け止められている
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