前回、カギっ子とケータイっ子との比較をしながら、管理されるこどもの姿が見え隠れする事情についてお話を伺ってきた。ケータイっ子の「持たされている感覚」は、ケータイに対して受動的で、自発的なコミュニケーションを起こさないようだ。しかし小学校のクラスの中でケータイを持っているこどもが増え始めると、また少しずつ事情が変わってくる。引き続き、天笠さん、叶多さんとのディスカッション。 「ケータイを持たされる小学生のうち、8割が週3回の塾通いをしているこどもでした。電車に乗って家と塾の間を通っています。これは今に始まったことではありませんが、ケータイによって親がこどもの居場所を把握したり、すぐに連絡が取れるようになったことで、家の近くの塾にこだわらない傾向が広がってきています」(叶多さん) 公立の小学校には「学区域」という概念があった。簡単に言えば小学校や中学校毎に割り当てられた地域のことで、学区域に住