はじめに 日本国憲法の話でよく出てくる八月革命説については、このnoteでも過去に何度か触れましたが、やや特殊な話題ということもあり、かなりわかりにくいところがあったかも知れません。 このテーマはいろいろな説明の仕方があると思いますが、今回の記事では、私なりに可能な限りわかりやすく説明してみることにします。 「主権者」は漫画家、「憲法」は漫画作品まず議論にあたっては、次の二つのレベルを分けて考えます。 レベルA. 憲法を制定できる権力を持つ者=主権者 レベルB. その主権者が作った憲法 読むとわかると思いますが、論理的にはまずレベルAがあって、その次にレベルBが出てくる構造になっています。 つまり、憲法(レベルB)によって主権者(レベルA)が誰か決まるのではなく、まず主権者(レベルA)が誰か存在していて、その主権者が憲法(レベルB)を決めるという順番なのです。 喩えていうと、レベルAの主権