東京都渋谷区の書店「青山ブックセンター本店」が店舗の取り組みの一環として出版事業を始める。そこで店長の山下優さんに、出版を始めることにした背景や具体的な構想を聞いた。 そもそも書籍は、非常に大雑把に言えば、「出版社」がつくり、「取次」が流通させ、「書店」が売るという流れで読者に届く。だから普通、書店は出版をしない。 ところで、昨年9月に公開した山下さんのインタビューは多くの人に読まれた。「店づくり」に焦点を当て、不況が続く出版業界の課題や光を浮き彫りにした(青山ブックセンター書店員 山下優さんに聞く、本が売れる店作り)。 今回は「出版」をテーマに、書店が置かれた厳しい状況へのチャレンジを伝えたい。ちなみに書籍第1弾の発売日は今年の7月7日を予定している。[聞き手と写真・平川透] 書店は受け身すぎる —今年1月12日のご本人のSNS投稿の中に、「今年、青山ブックセンターは出版社になります。」