タグ

ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (89)

  • 故郷・東北を「かっこ悪い」と感じる自分に困る...「かっこよくなった」沖縄、台湾、韓国との違いは?

    <独自の近代ナショナリズムや自意識の形成など、台湾のナショナリズムとイデオロギーから見えてくる、日の東北について> 毎日新聞に入社3年目の02年、青森支局員だったとき、東京で「沖縄反基地運動連帯」をかかげる団体を取材した。 取材後の雑談で「米軍三沢基地や使用済み核燃料再処理施設を抱える青森の立場は、沖縄に似ている」と言うと、相手は「考えたこともなかったです。沖縄と違って、青森はなんだか、かっこ悪いですしねえ」。 「かっこ悪い」――。あまりに率直すぎる言葉に、愕然とするよりも納得させられた。私も東北を「かっこ悪い」と思ってきた。だからこそ、ちょうど30年前の春、大学進学を期に、出身地である東北・仙台を逃げ出した。東日大震災の、あの津波が来るよりもはるか前に。 私は「かっこ悪い」東北出身である。と同時に東北から逃げて、結果として震災からも逃げ得た。その自分が後ろめたく、震災の死者に罪責意識

    故郷・東北を「かっこ悪い」と感じる自分に困る...「かっこよくなった」沖縄、台湾、韓国との違いは?
    mugi-yama
    mugi-yama 2024/05/08
    “呉叡人『フォルモサ・イデオロギー』(みすず書房、2023年、梅森直之・山本和行訳)”
  • マゾヒスト女性はその行為を真に欲望しているのか、それとも男性優位社会の社会通念を内面化した「被害者」なのか

    私はマゾヒストであり、この男性から完全に支配されることを望んでいます、と主張する女性がいたとする。私はサディストであり、この女性を縛り、鞭打つことを「愛情行為」として実践しています、と主張する男性がいたとする。これらの行為には同意があるとしよう。これらは、いわゆる「SM」と呼ばれる実践に当てはまる。 対等な成人同士による、同意の上の行為については、それがたとえ一般的な社会通念に沿わないものであっても尊重されるべき、という考えは、現在それなりに支持を得ている。しかしそうはいっても、支配や暴力行為に対する同意については、なんとなく不安を覚えることが多いはずだ。 そもそもその同意は当に人の意思なのか。男性のほうがかなり年上で社会的地位もある場合、女性の同意は信じられるのか。そもそもどのような関係が真に対等な関係と言えるのか。人の気づかないうちに、誘導されているのではないか。そもそも、なぜ支

    マゾヒスト女性はその行為を真に欲望しているのか、それとも男性優位社会の社会通念を内面化した「被害者」なのか
  • 「幻覚的ナショナリズム」にとらわれた中国の愛国者たち

    中国政府が初めて承認した中国人ノーベル賞作家である莫言が、「幻覚的ナショナリズム」にとらわれた愛国者たちに訴えられ、全人民への公開謝罪を要求されている> 莫言(モー・イェン)は、中国政府が初めて承認した中国人ノーベル賞作家である。その作品は「幻覚的なリアリズムによって民話、歴史、現代を融合させた」と評価された。魔術的リアリズム(幻覚的リアリズム)の中国語「魔幻現実主義」という言葉は中国で一時的にブームになり、莫言自身も「創作の無限の可能性を掘り返せただけでなく、リアルな社会問題もよく表現できた」と、その評価に納得した。 しかし、受賞から12年たった今、莫言の作品は「革命英雄を侮辱した」と愛国者らに訴えられた。それだけでなく、全国人民への公開謝罪も要求されている。莫言の作品に登場する革命英雄は格好悪く、日軍人などの悪役のほうが格好良く描かれている......といった理由からだ。 これは幻

    「幻覚的ナショナリズム」にとらわれた中国の愛国者たち
  • 亡き娘にもう一度会いたい──死者にVRで再会する番組の波紋

    <急死した幼い娘と「対面」した韓国の母親が話題に。死者を生き返らせる仮想現実の技術が突き付ける疑問> 死は万人に平等に訪れるが、死の受け止め方は人それぞれだろう。さらに、最近は新型コロナウイルスの影響でテレビ会議アプリを使った「Zoom葬儀」が増えるなど、バーチャルな交流や空間が一気に身近になった。 では、先立たれたわが子にVR(仮想現実)の中で再会できるとしたら? これは誰もが喜ぶわけでもなさそうだ。実際、私がこのアイデアを説明した多くの人は、批判的な反応だった。 先日、韓国のある母親が、2016年に血液の病気で急死した幼い娘とVRで再会を果たした。今年2月にドキュメンタリー番組『ミーティング・ユー』で放映されて話題になり、再会の場面のビデオクリップはYouTubeで2000万回以上再生されている。 制作したのは大手テレビ局のMBC(韓国文化放送)。6つのスタジオで、1年近くかけてVR

    亡き娘にもう一度会いたい──死者にVRで再会する番組の波紋
    mugi-yama
    mugi-yama 2023/04/28
  • アートとNFTめぐるダミアン・ハーストの実験 4800人が作品燃やし、NFTでの保有を選ぶ

    現代美術家ダミアン・ハーストがアートとNFTで「通貨」の概念をゆさぶる...... twitter-HENI <これから燃やされるアートの所有権に、価値はあるのだろうか? 4800人はイエスと答えた> 斬新な作品で知られるイギリス現代美術家のダミアン・ハースト氏が、アートとNFTの価値をめぐる社会実験を主宰した。対象となった1万点のアート作品のオーナーの約半数は、作品が燃やされると知りながら、その所有権の証であるNFTを保持したいと希望したようだ。 今年7月、ハースト氏自身が制作した1万点の作品をめぐる、6年を費やした壮大なプロジェクトが閉幕した。ハースト氏は2016年に1万点もの作品を制作しながら、作品現物を1点も販売しなかった。代わりにネット上で販売したのが、各作品の所有権の証明となるNFTだ。 そのうえでハースト氏は、斬新なしかけを持ち込んだ。販売条件によると、購入者たちは今年7月の

    アートとNFTめぐるダミアン・ハーストの実験 4800人が作品燃やし、NFTでの保有を選ぶ
    mugi-yama
    mugi-yama 2022/08/09
    石原表かと思った
  • たとえ菅が辞めようと、臨時国会を開かない自民党には政権を任せられない

    一年前に菅義偉を総裁に選び、守ってきたのは自民党だ(2020年9月14日) Kyodo/REUTERS <自民党は安倍政権のときから国会のチェックを受けることから逃げ続け、憲法の義務である臨時国会を開くことも拒んだ。今日のコロナ感染爆発を招いた責任も問わせないまま総選挙に突入する勢いだ> 7月16日、野党4党は憲法53条に基づく臨時国会召集要求を提出した。しかし一ヶ月半たった今も、国会が開かれる気配はない。政府与党はいろいろな理由をつけて臨時国会を先延ばしにしており、そうこうしているうちに9月3日、菅首相は月末に行われる自民党総裁選への不出馬を決めた。これによって自民党は後継者選びに忙しくなり、総選挙までに臨時国会を開こうとはしないだろう。政治空白とともに、事実上の無法政治が行われている。 立憲主義に反する政権 日国憲法では、次のように規定されている。「内閣は、国会の臨時会の召集を決定す

    たとえ菅が辞めようと、臨時国会を開かない自民党には政権を任せられない
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/09/04
    ↓ 国会開いたら吊るし上げられるのわかってんのねw
  • トランプ前大統領の黄昏、連邦下院議員補欠選挙でまさかの逆転負け

    トランプの影響力の低下を天下に印象付けることになった...... REUTERS/Octavio Jones <7月27日テキサス州第6区で連邦議会下院議員補欠選挙が実施されたが、トランプ前大統領にとっては、自らの影響力の低下を天下に印象付ける痛手となった> 2021年7月27日テキサス州第6区で連邦議会下院議員補欠選挙(特別選挙)の投開票が実施された。5月に同欠選挙が行われた際に共和党・民主党が濫立した結果として、得票数1位となった候補者が十分な有効得票数が得られなかった。そのため、今回の選挙では上位2者による決戦投票が行われる形となった。 7月の決選投票に残った2名、スーザン・ライトとジェイク・エルゼイのいずれも共和党員である。第1回補欠選挙ではトランプの熱狂的ファン候補者や民主党候補者なども存在していたが、堅固な政治的支持を固めた有力な共和党員2名が決選投票に生き残る順当な状況となっ

    トランプ前大統領の黄昏、連邦下院議員補欠選挙でまさかの逆転負け
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/08/03
    >nyankosenpai なんかまだこういうこと言って遊んでるよ https://twitter.com/YhT72lYVgeyTEg1/status/1419839252137795589
  • 東大病院の癌治療から逃げ出した記者が元主治医に聞く、「なぜ医師は患者に説明しないのか」

    筆者の元主治医で、東大病院病院長の瀬戸泰之氏(5月20日、東大病院) HAJIME KIMURA FOR NEWSWEEK JAPAN <道癌のステージ3を宣告されたベテラン記者が、主治医が治療方針について説明を尽くさないことに疑念を抱き転院した。退院後、元主治医への「取材」を通して見えた、日医療の限界と課題とは> 東大病院から逃亡、転院先で手術回避、そして生き延びた──。 元日経ビジネス記者でジャーナリスト歴30年の金田信一郎は昨年3月、突然ステージ3の道癌に襲われた。紹介された東京大学医学部附属病院(東大病院)に入院し、癌手術の第一人者で病院長が主治医になったが、曖昧な治療方針に違和感を拭えず、セカンドオピニオンを求めて転院。しかし転院先でも土壇場で手術をせず放射線による治療を選択し、今では以前とほぼ同じ日常を取り戻した。 金田は先頃、自らの体験を題材にしたノンフィクション『ドキ

    東大病院の癌治療から逃げ出した記者が元主治医に聞く、「なぜ医師は患者に説明しないのか」
  • デーブ・スペクター「日本は不思議なことに、オウンゴールで五輪に失敗した」

    都内で取材に応じるデーブ・スペクター(5月28日、スペクター・コミュニケーションズ社)HAJIME KIMURA FOR NEWSWEEK JAPAN <東京五輪が日のイメージを悪化させている?「日の素晴らしい貢献」「テレビ局の五輪事情」......日が招いたフシギな状況をデーブ・スペクターが独占インタビューでめった斬り> ――東京で五輪を開催することをどう見ている? 日は不思議なことに、オウンゴールで失敗した。つまり、運営側の問題で自滅した。まず東京オリンピックに対する世間の見方は、コロナ禍が深刻化する前に既にしらけていた。膨大なコストは約束よりも膨れ上がっているし、暑過ぎてマラソンは札幌でやるという。 コロナ前にもう日は観光大国になっていたから、オリンピックは観光誘致のためでもないし、福島のためというのはもちろん誰にも通用しない。結局、何のために日でやるの? オリンピックは

    デーブ・スペクター「日本は不思議なことに、オウンゴールで五輪に失敗した」
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/06/10
    “前会長の女性蔑視発言とか、開会式での渡辺直美のブタ演出案とか、何をやっても細かい失敗ばかりで“ ホントそれ。登場人物がせこい小悪党ばっか。
  • インドのコロナ地獄を招いた張本人モディの、償われることのない重罪

    <感染爆発で死者急増のインド、その「戦犯」は過信から備えを怠ってきたモディ首相。ただし彼は国民の悲劇を自らの利益に変えかねない> わが国は「新型コロナウイルスを効果的に抑え込み、人類を巨大な災禍から」救った──。インドのナレンドラ・モディ首相がオンライン会合のダボス・アジェンダ(世界経済フォーラム)で、そう高らかに宣言したのは今年1月28日だ。 それから3カ月。気が付けばインドは世界最悪の感染地となり、医療崩壊が現実となった。首都ニューデリーでは医療用酸素が不足し死亡する患者が続出。最先端の設備を備えた病院でさえ政府に「もっと酸素ボンベを」と訴えている。火葬場はフル稼働で、燃やす場所も薪も足りない。 遺体を自宅の庭に埋める人もいる。路上に薪を積んで遺体を焼く人もいる。首都圏以外の状況はもっとひどい。南インドにいる知り合いの記者は筆者に、「ハエが落ちるように」人が死んでいると電話で伝えてきた

    インドのコロナ地獄を招いた張本人モディの、償われることのない重罪
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/05/13
    "個人に権力を集中させ""外交官も‥批判的な外国メディアにせっせと抗議文""一度も質疑応答のある記者会見を開いていない""一般国民は選挙の時にのみ必要とされ""コロナウイルスの危機…それをも自分の利益に"
  • ホラー&サスペンスの金字塔『羊たちの沈黙』30年越しの課題

    『羊たちの沈黙』はその後の作品にも大きな影響を与えた(手前からクラリス、レクター、 スコット・グレン演じるジャック・クロフォード捜査官) Michael Ochs Archives/GETTY IMAGES <性的少数者のステレオタイプな表現に沈黙してきた珠玉の名作> 『羊たちの沈黙』は1991年2月14日に全米公開されたときから、普通のホラー映画でないことは明らかだった。「電撃的なサスペンス体験だ」と当時、誌の映画担当デービッド・アンセンは書いている。「恐怖を好む人にはたまらない、とびきりの怖さだ」 原作はトマス・ハリスの88年の同名小説。FBI捜査官の訓練生クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)が、連続殺人犯「バッファロー・ビル」を追跡するため、ソラマメとキャンティをこよなく愛する連続猟奇殺人犯の元精神科医、ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)と対峙する。 アカ

    ホラー&サスペンスの金字塔『羊たちの沈黙』30年越しの課題
  • 仮説上の天体『テイア』の遺物が地球深部に存在する、との説が発表される

    テイアは、地球深部に存在したのか...... (Geochemistry, Geophysics, Geosystems, 2020) <約45億年前に火星くらいの大きさの天体「テイア」と原始地球が衝突し、月ができたとする「ジャイアント・インパクト説」。その天体「テイア」が、地球深部に存在するとの説が発表された......> 月の起源については、約45億年前に火星くらいの大きさの天体「テイア」と原始地球が衝突し、周囲に拡散した破片が集まって月が形成されたとする「ジャイアント・インパクト説(巨大衝突説)」が広く知られているが、テイアの存在を示す証拠は未だに見つかっていない。 ●参考記事 「地球の内核に新たな層が存在する」との研究結果 テイアは月よりも大きいと考えられており、残された物質の行方も不明だ。 地球の核-マントル境界にテイアの遺物が残されている 米アリゾナ州立大学の博士課程に在籍する

    仮説上の天体『テイア』の遺物が地球深部に存在する、との説が発表される
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/03/27
  • アジア系への暴力や嫌がらせが増加、米女優オリビア・マンら立ち上がる

    アジア系への暴力事件急増に女優オリビア・マンが声を上げた(2020年2月、バニティ・フェア誌主催のパーティーで) Danny Moloshok -REUTERS <トランプが新型コロナウイルスを「チャイナウイルス」などと呼んで敵意を煽ったせいもあり、アジア系へのヘイトクライム(憎悪犯罪)が増えている。バイデン政権はこれを止めると誓ったが> アジア系アメリカ人の人気女優オリビア・マンは2月20日、アジア系を狙った暴力事件アメリカで増加している問題について発言した。 「私たち(アジア系)の社会で何が起きているか、みんなに聞いてもらいたい。理解してもらいたい」とマンはMSNBCのインタビューで語った。「アジア系の人々に対するヘイトクライム(特定の人種に対する憎悪による犯罪)は猛烈な勢いで増えている。私たちが自分の国で安全に暮らすには(みんなの)助けが必要だ。そして私たちに何が起きているか、きち

    アジア系への暴力や嫌がらせが増加、米女優オリビア・マンら立ち上がる
  • Qアノンの次の予言「3月4日にトランプは正統な大統領になる」を信じて待つ信者たち

    Why QAnon Followers Think Donald Trump Will Be Sworn Back In on March 4 <荒唐無稽な予言の主たる根拠は、アメリカは1871年に株式会社化されており、それ以降の大統領は正統な大統領ではないという反政府過激主義> アメリカを動かす影の政府「ディープ・ステート」や悪魔崇拝の小児性愛者組織とトランプが戦っているというQAnon(Qアノン)陰謀論を信じる人々は、大統領に再選されたトランプがこれらの敵を倒してくれると気で信じていた。 だがトランプは大統領選で敗北し、大統領就任式の日にディープ・ステート関係者を一網打尽にして処罰することもできなかった。失望したQアノン信奉者は次は今、3月4日を新たなターゲットに定めている。 ジョー・バイデンは1月20日の式典を無事に終えて新大統領に就任し、2017年後半以降のQアノンの予言はすべて

    Qアノンの次の予言「3月4日にトランプは正統な大統領になる」を信じて待つ信者たち
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/02/12
    この話をきいて暗澹たる気持ちになるのは、彼らが決して「あっち側の人」などではなく自分もこういう思考法を共有してるからだと思うのよね。うまく言えないけど
  • クルマ中心の道路計画が招いた「歩行者が一番危ない」という現実

    <クルマのスムーズな通行を最優先し、歩行者や自転車の安全が侵されてきた結果、子どもの登下校さえ家族が送迎しているという地域も> 「登校途中に生徒が亡くなりました。命を大切にしたいという思いから植樹されました。学校では毎年、命について考える時間を設けています」 ある中学校の校長先生が、校庭に植えられた「命の樹」について話してくれた。尊い子どもの命が失われれば、父兄や地域、学校は深い悲しみと不安に覆われる。 こうした子どもの交通事故はどれくらい起きているのか。発生件数を見ていきたい。 内閣府「平成30年(2018年)度交通安全白書」によると、2017年の死者数は小学生26人、中学生10人、高校生で38人だ。同じく2017年の死亡者数を含む子どもの死傷者数(歩行中、自転車乗用中、自動車乗車中、二輪車乗車中、その他)は、小学生1万7129人、中学生9107人、高校生は1万8737人という結果だっ

    クルマ中心の道路計画が招いた「歩行者が一番危ない」という現実
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/01/29
    近所の公園までお散歩に行く保育園児と先生が、いつも路地裏の塀にへばりつくみたいにして歩いてるんだよね…
  • 七五三にしか見えない日本の成人式を嘆く

    <成人した者を祝福するという趣旨から、成人した者が感謝して志を誓う機会へと変えてはどうか> コロナ禍の真っ只中に迎えることとなった今年の成人の日。日では今年度、124万人が成人になる。来なら、新年明けの三連休に開催が予定されていた成人式だが、大きく影響が及んだ。キャンセルされる成人式もあれば、オンラインに切り替えたところや延期されたところもあった。 通過儀礼を大事にする日は、初宮参りに始まり、七五三などさまざまなイベントがあるが、成人式は結婚前の最大の晴れ舞台。前々から振袖姿でのこの日を思い描いていた人はもちろん、その姿を目に焼き付けようと楽しみにしていた親御さん、着物関連の商売に関わる人々の心中はいかばかりか。 成人を迎える学生も多いが、コロナ対策により8割の大学などはオンラインやオンデマンドとなり、70年代の学生運動以来の事態だろうが、大学に数回しか行っていない者が多数派となっ

    七五三にしか見えない日本の成人式を嘆く
    mugi-yama
    mugi-yama 2021/01/17
    なんだこれ?
  • 「あなた」はもはや日本語ではない

    来、日語では「あなた」と呼びかけていいのは、対等か目下の相手に限る。部下は部長に対して「あなたはどうされますか?」ではなく、「部長はどうされますか?」と言うのが普通だ。だが最近は、外国語の影響で大きく変化している> 「親愛なる、エテリ・トゥトベリーゼ。誕生日おめでとう。私にとってあなたはベストのコーチであり、世界におけるメンターでもあります。あなたは美しさ、女性らしさを備え、(......)私の成長を促進してくれます」(ヤフーニュース 2019年2月25日) ロシアのフィギュアスケート選手アリーナ・ザギトワの発言を読んで(むろん翻訳だが)、ああ、やっぱりと思った。こういう「あなた」は翻訳記事に多いのだが、それだけではない。 近頃よく送られてくるダイレクトメールにも「あなたへのおすすめ」「あなたが最初です!」なる表現をしばしば目にする。なぜ見ず知らずの相手に「あなた」と言われなければな

    「あなた」はもはや日本語ではない
    mugi-yama
    mugi-yama 2020/05/09
    言いたいこと分からんではないけど、テレビドラマなんて(人称の用法に限らず)不自然なセリフばっかじゃん
  • 気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること

    <現実に酷似していると評判の『コンテイジョン』 。その脚家が見たコロナ問題と米トランプ政権の失策> 新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大するなか、2011年の映画『コンテイジョン』(スティーブン・ソダーバーグ監督)で描かれた状況が、今の世界によく似ていると注目が集まっている。 未知の感染症が世界的に流行するというストーリーだが、よくある災害パニック映画とは違い、展開は冷徹なまでに論理的だ。脚家のスコット・Z・バーンズは執筆のため、パンデミック(世界的大流行)について徹底的にリサーチしたという。 「予言」が的中した形のバーンズに、スレート誌映画担当サム・アダムズが話を聞いた。 ――『コンテイジョン』を見返す人が急増している。現在のコロナウイルス問題とそっくりな点がいくつもあり、気味が悪いくらいだ。 全くだ。多くの人々が病気にかかって亡くなっていることにショックを受けている。私の中では、

    気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること
    mugi-yama
    mugi-yama 2020/04/09
    “信じ難い点がいくつかある。優れた公衆衛生の専門家に対応の指揮を任せていないこと、十分な数の検査キットがないこと、さらにはパンデミックに対する政府の事前対策チームがどういうわけか解散させられていた”
  • パンデミック文学から学べること──コロナ禍をどう生きるか

    ペスト時代の『デカメロン』の第8話を主題にしたボッティチェリの作品 LEEMAGE-CORBIS/GETTY IMAGES <古典から現代小説まで「疫病による人類の危機」は定番テーマ――世界が新型コロナに揺れる今、これらの作品から読み取るべき教訓> ホメロスの叙事詩『イリアス』やジョバンニ・ボッカッチョの『デカメロン』から、スティーブン・キングの『ザ・スタンド』やリン・マーの『セブランス(断絶)』まで、欧米の文学にはパンデミック(感染症の世界的大流行)にまつわる一連の作品群がある。激情の後に来るカタルシス(浄化)を語るものもあれば、公衆衛生の危機に向き合う人々の姿勢を批判的に描いた作品もある。 世界規模で新型コロナウイルスが猛威を振るう今、私たちはどう生きればいいのか。これら「パンデミック文学」に、そのヒントが見つかるかもしれない。危機に瀕した際の人々の行動を理解し、外国人や患者・感染者へ

    パンデミック文学から学べること──コロナ禍をどう生きるか
  • 緊急公開:人類と感染症、闘いと共存の歴史(全文)

    <何度も繰り返されてきたパンデミックとの闘い。新型コロナウイルスとの付き合い方は、歴史を学べば見えてくる──。感染症対策の第一人者、國井修氏による2020年3月17日号掲載の特集記事全文を、アップデートして緊急公開します> 歴史は繰り返す。 過去のSARS(重症急性呼吸器症候群)や新型インフルエンザ、エボラ熱の流行時と似たようなデジャブを感じる人も少なくないのではないだろうか。メディアはい付き恐怖をあおり、SNSではフェイクや非難・中傷が行き交い、店からはマスクやトイレットペーパーがなくなり、便乗商法や悪質商法が横行する。 どうやら、これは現代のみならず、今から400年近く前にも同様の世相が見られたようだ。1630年にペストに見舞われたイタリア・ミラノを描いたアレッサンドロ・マンゾーニ著『婚約者(いいなづけ)』(1827年)には、外国人排斥、権威の衝突、専門家への軽蔑、暴走する世論、生活

    緊急公開:人類と感染症、闘いと共存の歴史(全文)