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ブックマーク / kangaeruhito.jp (7)

  • 第7回 分裂――機械屋vs.レコード屋 | 北島三郎論 艶歌を生きた男 | 輪島裕介 | 連載 | 考える人 | 新潮社

    1963年、日クラウンへ移籍 前回から間が空いてしまった。前回は、デビューから1963年の紅白初出場までを駆け足で辿ってきた。勢いがつきすぎて、きわめて重要なトピックに言及していなかったことに後から気づいた。 1963年の紅白初出場時には、北島三郎はすでに日コロムビアの専属歌手から、新たに設立されたばかりの新会社・日クラウンに移籍していたのだ。その経緯は後に詳述するが、レコード事業部長として常務取締役だった社歴40年の伊藤正憲(1900-1992)が、元大蔵事務次官の著名な財界人で、株主の意向でコロムビアに送り込まれた会長・長沼弘毅(1906-1977)と対立し、「勇退」させられたことにはじまる。伊藤を慕う有力な社員ディレクターたちは、彼の辞職を不服とし、彼らが担当する専属作家・歌手を引き連れて新会社・日クラウンを設立した。そのなかに、五月みどりや守屋浩と並んで北島も含まれていた、

    第7回 分裂――機械屋vs.レコード屋 | 北島三郎論 艶歌を生きた男 | 輪島裕介 | 連載 | 考える人 | 新潮社
  • 第2回 女性と子どもにとってのリアルなディストピア | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社

    (*連載について) SFから日常へ――ディストピアの曲がり角 ここで、ディストピアとSFの関係に少し触れておきたい。 ディストピア文学はもともと未来を舞台にすることが多いため、19世紀の最初期から、SF的なアイテムを導入することが多かった。これはハイテク機器を搭載して未来都市を描くヴェルヌの『二十世紀のパリ』からしてそうで、オーウェルの有名作『一九八四年』に出てくる国民監視のための「テレスクリーン」なども「未来」のわかりやすい表象だろう。ディストピア文学というのは、SFに間借りしたサブジャンルのようなところがあったと思う。 マスキュリンでSF的な作品群に始まったディストピア文学は、しかしフェミニズムの台頭につれて1980年代あたりを境に、フェミニンで寓話神話的な作品群への傾きを見せる。肥大した先端テクノロジーの支配と、人間味の欠如を描くのがディストピアの常道だったが、それが様変わりしてい

    第2回 女性と子どもにとってのリアルなディストピア | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社
  • 第1回 ディストピア文学はなぜ長年流行しているのか? | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社

    連載について わたしは翻訳業と並行して、2000年頃から新聞や雑誌で書評の執筆を始めましたが、気づいたら、書評や評論のほうが仕事の大部分を占めるようになっていました。これまでに二度、それらの原稿を年代順などで並べて書評集、論評集にまとめたこともあります。しかしここ何年か書いてきた原稿には共通する大きなテーマがあるのではないか、それらのテーマを元に各所で書いてきた原稿を動的に再編・改稿し、新たな評論書として仕上げてはどうかと勧められました。 共通するテーマとは、現代社会とアクチュアルに関わる「ディストピア」「ジェンダー」「他者性」です。これを『文学は予言する』という一冊のにまとめることで、現代の国内外の小説を多少なりとも見渡せることを目指したいと思います。お付き合いいただければ幸いです。 *連載では「文学は予言する」の一部を掲載します。 「ディストピア」は「ユートピア」と表裏一体 英

    第1回 ディストピア文学はなぜ長年流行しているのか? | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社
  • 第1回 執筆中の『ジョン・フォード論』について | 映画の「現在」という名の最先端 ――蓮實重彦ロングインタビュー | 蓮實重彦 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社

    韓国のインディペンデント映画誌「FILO」。世界各国のシネフィル(映画通)に直接原稿を依頼するという意欲的な編集方針で知られる同誌には、過去に日を代表する映画監督である黒沢清氏・諏訪敦彦氏、俳優の加瀬亮氏らも寄稿しています。そして、最新の第13号には、長年国内外の映画批評をリードし続けてきた蓮實重彦氏のメールインタビューが掲載。今回、蓮實氏と「FILO」編集部のご厚意により、「考える人」で特別にその日語版を公開することになりました。 今年84歳を迎えた「映画狂人」は、自らが体験した映画史、さらに最前線を見据えて何を語るのか? 映画時評から離れて久しい蓮實氏が現代の映画監督についても率直な評価を明かしたこのロングインタビュー、聞き手を務めたホ・ムニョン氏による充実した後記とあわせて、ぜひお楽しみください。 ――まず初めに私どものような小さな雑誌の書面インタビューに応じていただき、誠にあり

    第1回 執筆中の『ジョン・フォード論』について | 映画の「現在」という名の最先端 ――蓮實重彦ロングインタビュー | 蓮實重彦 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社
  • 「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 「文藝評論家」小川榮太郎氏の全著作を読んでおれは泣いた | 高橋源一郎 | Webでも考える人 | 新潮社

    9月21日・金曜日の夜、「新潮」編集部から電話がかかってきた。おかしいな、と思った。今月は締め切りがないはずなんだが。イヤな予感がした。おれは、少しの間ためらった後、電話に出た。案の定だ。「新潮45」問題について書いてくれ、というのである。確かに、おれは、その問題についてツイッター上で少しだけ発言をした。それだけだ。面倒くさいし、何のためにもならない。一晩考えさせてくれ、といっておれは電話を切った。でも、おれは引き受けることになるだろう、と思った。「面倒くさくて何のためにもならないことは引き受けろ」は、高橋家の家訓なのである。 書くことを引き受けてすぐ、「新潮45」の休刊が決まった。この問題については、考えなければならないことが多すぎる。休刊の是非、雑誌や出版社、あるいは著者のあるべき姿、休刊の直接的な原因となったであろう小川榮太郎氏の論文の問題点、当該特集号の各投稿それぞれが抱えている異

    mugi-yama
    mugi-yama 2018/10/19
    “造本も、小林秀雄の『本居宣長』を踏襲している” うわホントだ、函入りじゃんこの本(驚)
  • 突然の入院騒ぎ その1 | 村井さんちの生活 | 村井理子 | 連載 | 考える人 | 新潮社

    DAY 1 息ができない 歩いているだけで息が切れてしまい、愛犬ハリーの散歩に行くことが出来なくなって三日目。強い疲労感をどうすることもできない。時間外ではあったけれども、近所の大きめの病院に駆け込む。胸部レントゲンを撮影し、心電図を取った。「これは心臓ですね。今日は薬を出しておきますが、明日、必ず大きな病院に行ってください。紹介状も書いておきます」 DAY 2 車椅子 夫が会社を休んだ。子どもたちを学校に送り出し、近所のママ友に「たぶん入院になるから」と言い残して病院に向かう。ハリーを一匹で留守番させることに不安を感じながらも、息苦しさでどうすることもできない。病院にたどり着いたが、受付が遠く思えた。病院入り口に並ぶ車椅子を、目が勝手に追ってしまう。あれに乗ったらおしまいのような気がするが、あれに乗らないとダメな気もする。 受付窓口にたどり着き、紹介状を出す。イスに座って待っていると、小

    突然の入院騒ぎ その1 | 村井さんちの生活 | 村井理子 | 連載 | 考える人 | 新潮社
    mugi-yama
    mugi-yama 2018/02/23
    いきなり入院になって、よくこんだけ面白い文章書けるなあ…(凄)
  • 第1回 「野菜炒めでいいよ」って何? | 阿古真理×村井理子 私たちは「ダメ女」なのか? | 阿古真理 , 村井理子 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社

    著者: 阿古真理 , 村井理子 昨秋発売された、生活史研究家・阿古真理さんの『料理は女の義務ですか』が好評だ。夫婦間の家事分担をめぐる論争が活発になってはいるが、現状はなかなかうまくいかない。書のなかでも引用されていた、キャスリーン・フリン(村井理子訳)『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』がヒットしたことで、「料理や家事ができない自分はダメなんだろうか?」と悩む女性の存在も顕在化した。家事ってなんでやらなくちゃいけないの? 誰がやるべきなの? 生活者として、そして情報を発信する立場として共通点の多い、阿古真理さんと村井理子さんの濃密な対談をお届けする。 ――阿古さんが書かれた『料理は女の義務ですか』の中で『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(以下、『ダメ女』)にも紙幅を割いて言及なさっていました。それを読んだ村井さんがTwitterで紹介したのをきっかけに、今日の対談が実現し

    第1回 「野菜炒めでいいよ」って何? | 阿古真理×村井理子 私たちは「ダメ女」なのか? | 阿古真理 , 村井理子 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社
    mugi-yama
    mugi-yama 2018/01/18
    “スーパーに入るとまず最初は野菜売り場じゃないですか。あれってちょっと萎えません? 自分が元気でないと、野菜は買えないんですよ。野菜のオーラというか、生命感にうわーってやられるんです。”
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