「おおとりけいすけ」と言うと、幕末明治に関心のない一昔前の方は、「ポテチン」というギャグで有名な京唄子とコンビを組んでいた鳳啓助を挙げます。20年近く前にお亡くなりの方ですので、すでにこの漫才師鳳啓助もご存知ではない方も多いかと思います。 鳳啓助、本名小田啓三。1923年生、1994年没。大阪出身の俳優、漫才師、脚本家です。 この鳳啓助が髣髴されやすい大鳥圭介ですが、その芸名の由来が、大鳥圭介そのものであったことは、あまり知られていません。 この経緯に関連した新聞記事をご紹介します。 ● 読売新聞 昭和54年4月14日夕刊 「劇団結成の動機?そりゃ好きな軽演劇をしたかったよってですよ」 唄子・啓助の漫才に親しんできたから、寄席芸人が一念発起して劇団結成した―くらいに思っていたら、これが違った。 母が浄瑠璃好き、祖父が劇団を結成して旅回りするほどの芝居好きという環境に育ち、幼時から山口県の祖