冥婚(めいこん)は、生者と死者に分かれた者同士が行う結婚のこと。陰婚(いんこん)、鬼婚(きこん)、幽婚(ゆうこん)、死後婚(しごこん)、死後結婚(しごけっこん)、死霊結婚(しりょうけっこん)などとも呼ばれる。英語では ghost marriage、あるいは、spirit marriage、Posthumous marriage または necrogamy と言う。 一つには、神話・伝説等の物語の上で、そのような境遇の男女が行うものを言い、いま一つには、結婚と死生観に関わる習俗の一つとして現実に存在するものを指して言う。 神話や伝説における冥婚の物語は冥婚譚とも呼ばれ、世界に広く存在する。 古代エジプトにおける、弟に殺された太陽神オシリスと生ける女神イシスの死後の世界での結婚は、最もよく知られた冥婚譚の一つである。2神は生と死で分かたれながらも夫婦として交わり、一子ホルスを儲けている(cf.