増田は四十路で、昨日誕生日だったんだ。 正直なところ友達が居ない。 だからこれまで誕生日というのは陰鬱なイベントで、忌避すべきものであると思って生きていた。 しかし最近、ふと思うところがあった。 一人でも楽しめばいいじゃないか。そうしたことにようやく気付くことが出来たのだ。 婚活は上手くいかず、そのため一種の諦念があったのかもしれない。 ともかく俺は精一杯、自分の誕生日を一人で楽しむことを決めた。 一週間前から当日の予定をワクワクしながら立て、昨日無事に実行してきた。 朝は8時起床。軽めに朝食を取って、そのあと動物園に向けて出かけた。 電車とバスを乗り継ぎ向かった動物園は数年ぶりに訪れる場所であり、天候は曇り。 それでも目的の象やライオンを見ることができ、白熊やペンギンも可愛かった。 増田は平日も休日もずっとモニターとにらめっこしていることが多いので、目の保養という意味でも意義は大きく、非
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