日本人らしい、地に足の付いたリーダーシップで、会社を成長発展させている経営者には、何か共通点があるのではないか――。「現場力」の重要性を唱え、企業戦略やマネジメントに精通する遠藤功・早稲田大学ビジネススクール教授(ローランドベルガー会長)が、いま注目の日本人リーダーに迫る。 対談の1人目は、良品計画の金井政明社長。「無印良品(MUJI)」を展開する同社はこのところ好業績を続け、前期は最高益を更新した。中国などへの海外展開も加速中だ。 遠藤:経営者のリーダーシップというと、ジャック・ウェルチはこうしたとか、スティーブ・ジョブズはこうだったとか、海外のリーダーが借り物として入ってくるばかりです。そういう事例も参考になりますが、本当に日本人に合うリーダー像かというと、今ひとつピンとこない。 あるいは、日本で名前が挙がるリーダーというと、孫正義さんとか、柳井正さんとか、だいたい決まっている。彼らは